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国宝-歴史資料|伊能忠敬関係資料[伊能忠敬記念館/千葉]

国宝DB-考古・歴史資料

伊能忠敬のこと

延享2年(1745年)に、上総国山武郡(現在の千葉県山武郡九十九里町)に生まれた伊能忠敬は、佐原の商家に婿入りすると17歳で家業を継いだ。 佐原でも有数の名家だった伊能家の当主として、家業だけでなく名主や村方後見も務め、寛政6年(1794年)に家督を長男に譲り、49歳で隠居になる。

翌年、江戸深川に転居すると、幕府の天文方を務める「高橋至時」に弟子入りし、天文学や測量学を学ぶ。 5年後の寛政12年(1800年)に、奥州街道と蝦夷東海岸に第1回目の測量に出かけ、その後も毎年測量の旅を続ける。 文化元年(1804)に東日本の地図を幕府に献上すると、家斉将軍の上覧を受け、幕府に召し抱えられる。

翌年からは、幕府や諸藩の協力もあり、文化13年(1816年)71歳まで測量を続けるが、文政元年(1818年)に73歳で世を去る。 日本地図の作成は弟子たちが引き継ぎ、3年後の文政4年(1821年)に完成した。

参考:重要文化財「日本沿海地図(中図)伊能忠敬作」東京国立博物館蔵
参考:重要文化財「日本沿海地図(中図)伊能忠敬作」東京国立博物館蔵
参考:重要文化財「日本沿海地図(中図)伊能忠敬作」東京国立博物館蔵

国宝『伊能忠敬関係資料』

伊能忠敬が17年かけて測量して完成した地図は、日本初の全国の実測地図で、精度が高くヨーロッパでも高い評価をされる。 伊能家に残された忠敬に関する資料が、一括で国宝に指定されている。 その内容は、地図や計測器具の他、書状や参考書なども含まれ、忠敬の人となりを知る資料になっている。

国宝指定の内容

地図・絵図類 787点
文書・記録類 569点
書状類 398点
典籍類 528点
器具類  63点

この国宝を観るには

千葉県香取市にある「伊能忠敬記念館」では企画展と常設展があり、常設展では国宝の一部と多くの国宝の複製で伊能忠敬の事績が紹介される。 企画展示室は国宝現物の展示が多く、約2ヶ月程度で内容が変更され、写真撮影が可能。

伊能忠敬記念館以外での公開

2021/7/24~9/12 京都国立博物館「京の国宝
2021/7/10~8/29 神戸市立博物館「伊能図上呈200年記念特別展 伊能忠敬」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-10142
【指定番号】00003-0
【種別】歴史資料
【指定名称】伊能忠敬関係資料
【ふりがな】いのうただたかかんけいしりょう
【員数】2345点
【時代・年】江戸時代
【所在地】伊能忠敬記念館
【所有者】香取市
【国宝指定日】2010.06.29
【説明】伊能忠敬(1745~1818)は、寛政12年(1800)から文化13年(1816)にかけ10次にわたって測量隊を統率して日本全国を測量し、国土の形状とその地球上の位置を最初に図示した。本資料群は忠敬の学問、地図制作の具体的方法のみならず、生涯の事績を多面的に伝える。

出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋
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