平家納経[厳島神社/広島]

国宝『平家納経』

平安末期の平家全盛期に、平清盛をはじめ一族が書写して、長寛2年(1164年)に厳島神社に奉納した装飾経。

平家納経(摸本、益田家本)厳王品

金銀箔をふんだんに散らし、見返し(経巻の先頭にある絵画部分、仏画や蓮が多い)には「やまと絵」が描かれるなど、装飾性の高いもので、経典だが「絵画」として国宝に指定されている。

平家納経(摸本、益田家本) 薬王品

法華経30巻、阿弥陀経1巻、般若心経1巻、清盛の書いた願文1巻の全33巻が、経箱に入れられている。 「法師功徳品」や「般若心経」「願文」は平清盛の自筆で、他の経巻も一族の人物が1人1巻を受け持ち書写している。

平家納経(摸本、益田家本) 薬王品

慶長7年(1602年)には、広島藩主となった福島正則によって修理が行われ、一部の見返しは俵屋宗達によって描かれ、これらを収める蔦蒔絵唐櫃も作られた。 大正期には、益田鈍能が中心となって田中親美が摸本を複数制作しており、厳島神社に奉納されたほか、益田家、大倉家、安田家に納められた。

平家納経(摸本、益田家本)平清盛願文、俵屋宗達画
平家納経(摸本、益田家本)経箱

この国宝を観るには

所蔵する厳島神社の宝物館では、通常はレプリカが展示されており、ごくまれに現品が展示される場合がある。 数年に一度程度は、美術館・博物館の特別展などに出展される。 摸本は所蔵する美術館・博物館などで公開されることもある。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-109
【指定番号】00106-00
【種別】絵画
【指定名称】平家納経
【員数】1具
【時代・年】1164年
【内容】法華経(開結共)30巻、阿弥陀経1巻、般若心経1巻、長寛二年平清盛願文1巻、金銀荘雲龍文銅製経箱 1具、蔦蒔絵唐櫃1合
【所有者】厳島神社
【国宝指定日】1954.03.20

出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋

鑑賞ログ

2019年12月に、東京国立博物館の特集展示で「平家納経模本の世界―益田本と大倉本―」が開催されていました。 益田家本のみ写真撮影OKです。

美術品は、もちろん本物を観たいのですが、時代が古いものの場合、作られた当時の姿がイメージできないものも多いのです。 模像はありがたみが少ない気がしますが、忠実に作られたものだと、当時の華やかさが観られて、これはこれで素晴らしいですね。

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