石清水八幡宮のこと
木津川・宇治川・桂川が合流して淀川になるあたりの南岸にある「男山」の山頂近くにあり、山全体が境内となっている。 川の反対側には天王山があり、古来より交通の要所であり、大きな戦の舞台にもなっている。
石清水八幡宮は、平安初期に都の裏鬼門(南西)の守護として、宇佐八幡宮から勧請された。 祭神は、中央に応神天皇、西に比咩大神、東に神功皇后を祀り、天皇の行幸も多くあった。 三大八幡宮の1つにも数えられる。
国宝『石清水八幡宮本社』
現在の本社建造物群は、寛永11年(1634年)に、徳川三代将軍の家光によって造営された。 切妻屋根の本殿と外殿が並び、それを相の間でつなぐ「八幡造り」をしており、現存する八幡造りの社殿では、最大かつ最古の建築である。
本殿の手前には、幣殿・舞殿があり、その前には楼門がある。 楼門から本殿をぐるりと囲むように、廻廊がめぐらされ、左右には東門と西門がある。 これらは全て国宝に指定されている。
この国宝を観るには
男山の山上にあるため、昔からの参道だと30分以上、坂と階段を上ることになる。
石清水八幡宮駅からケーブルカーが出ており、約3分ほどで山上まで上がることができるが、本社の裏に駅があるので、参拝には平らな道だが約10分ほど歩くことになる。
昇殿参拝
神職によるお祓い・参拝の後、本社の説明がある。
期間:2/4~12/31
時間:11:00~と14:00~(繁忙期や団体時は追加あり)
料金:高校生以上¥1,000、小中生¥500
時間:約30分
文化財指定データ
【指定番号】00234
【種別】近世以前/神社
【指定名称】石清水八幡宮本社
【ふりがな】いわしみずはちまんぐうほんしゃ
【附指定】棟札3枚
【時代・年】寛永11年(1634年)
【所在地】京都府八幡市八幡高坊
【国宝指定日】2016.02.09
【説明】石清水八幡宮は,桂川,宇治川,木津川の三川の合流点にある男山に所在し、貞観2年(860)の創建以来,公家や武家をはじめとして,広く崇敬を集めた。創建後はたびたび社殿を焼失等したものの,その都度復興し,近世初頭には,天正8年(1580)の織田信長による社殿修復に続き,慶長3年(1598)から豊臣秀頼(とよとみひでより)による境内再興が行われた。現在の本社社殿群は,寛永11年(1634)に江戸幕府により造替されたものである。
本殿は,桁行12間の内殿と外殿を前後に並べて複合させた,壮大な規模をもつ八幡造本殿で内の同形式の本殿の中では現存最古で最大規模である。
石清水八幡宮本社の社殿群は,長大な八幡造本殿と,独特な空間構成を持つ幣殿(及び舞殿等を瑞籬や廻廊で囲み,緊密に一体化した比類(ひるい)ない構成になり,古代に成立した荘厳(そうごん)な社殿形式を保持しつつ,近世的な装飾を兼備した完成度の高い近世神社建築として,極めて高い価値を有している。また,創建以来,公武をはじめ社会に広く浸透した八幡信仰の象徴となる社殿として,深い文化史的意義を有している。
【台帳・管理ID】102-1990
【棟名】本殿
【員数】1棟
【構造・形式】
本殿:桁行十一間、梁間二間、一重、切妻造、檜皮葺
外殿 桁行十一間、梁間二間、向拝三所、一重、流造、檜皮葺、相の間を含む
【台帳・管理ID】102-1991
【棟名】幣殿及び舞殿
【員数】1棟
【構造・形式】
幣殿 桁行正面一間、背面三間、梁間一間、一重、切妻造、檜皮葺
舞殿 桁行三間、梁間一間、一重、切妻造、背面幣殿に接続、檜皮葺
【台帳・管理ID】102-1992
【棟名】楼門
【員数】1棟
【構造・形式】一間一戸楼門、入母屋造、正面拝所 桁行二間、梁間一間、一重、向唐破風造、檜皮葺
【台帳・管理ID】102-1993
【棟名】東門
【員数】1棟
【構造・形式】一間一戸門、梁間二間、切妻造、東面庇葺きおろし、本瓦葺
【台帳・管理ID】102-1994
【棟名】西門
【員数】1棟
【構造・形式】一間一戸門、梁間二間、切妻造、西面庇葺きおろし、本瓦葺
【台帳・管理ID】102-1995
【棟名】廻廊 (楼門東門間)
【員数】1棟
【構造・形式】桁行十三間、梁間二間、外面一間通り庇付、一重、入母屋造、本瓦葺
【台帳・管理ID】102-1996
【棟名】廻廊 (楼門西門間)
【員数】1棟
【構造・形式】桁行十三間、梁間二間、外面一間通り庇付、一重、入母屋造、本瓦葺
【台帳・管理ID】102-199
【棟名】廻廊 (背面)
【員数】1棟
【構造・形式】桁行二十八間、梁間二間、外面一間通り庇付、一重、入母屋造、
本瓦葺、神庫 桁行三間、梁間三間、高屋根、入母屋造、本瓦葺
【台帳・管理ID】102-4828
【棟名】摂社武内社本殿
【員数】1棟
【構造・形式】一間社切妻造、檜皮葺
【台帳・管理ID】102-4829
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【棟名】瑞籬
【員数】1棟
【構造・形式】一周延長四七間、銅板葺、門二所及び閼伽棚附属