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情報|天理ギャラリー「中国古典名品展」2022/5/15~6/12[東京]

情報-博物館・美術館

中国古典名品展

天理ギャラリーは東京にある天理教の施設で、天理大学附属の図書館と参考館という博物館施設が交代で、年に3回の展覧会を開いています。 この2年ほどは新型コロナの影響で休館していましたが、毎年5~6月に開催される図書館が担当する展覧会から復活するようです。

テーマが「中国古典名品展」ということで、中国の唐時代や平安時代に書写された古写本から、日本の平安末~鎌倉時代頃にあたる南宋時代に盛んになる印刷本、18世紀頃に西洋の影響を受けた版画など、中国の古典籍の歴史を眺め渡すような展覧会です。

チラシの裏面が出品リストになっていて、数が40までありますが、※印の付いたものは秋に天理で開かれる同名の展覧会のみで公開されるようで、今回は30点ほどが公開されます。 30点のうち国宝が2点と重要文化財6点が含まれて、観覧料が無料というのですから、なんとも太っ腹な展覧会です。 中国の古典籍を日本で読むための「ヲコト点」についての解説なんかもあって、初心者の方も分かりやすく見学できると思います。

天理ギャラリー「中国古典名品展」チラシより

この展覧会で観られる国宝

天理大学は6件の国宝を所有していて、今回は日本で書写された中国の旅行記と、南宋時代に中国で出版された古典の詩文集が公開されます。 秋に天理市の図書館で開かれる同名の展覧会では、国宝がもう1点『宋本欧陽文忠公集』も公開されるようなので、奈良県の秋の特別公開や正倉院展なんかと絡めて遠征するのも良さそうです。

南海寄帰内法伝

玄奘三蔵に影響を受けて、自らも海路インドへ渡った唐の僧「義浄」が、インドや東南アジアの僧の様子などを書き記した書物で、奈良時代に日本で書写されたようです。 字を崩さずに書かれているので漢字は読めて、何んとなーく内容を推測するのも楽しいものです。

宋版劉夢得文集

白楽天とも交流があった「劉夢得」の詩文集で、南宋時代に印刷された「宋版」と呼ばれる出版物です。 この書物はなんと、建仁寺を開いた栄西禅師が宋から持ち帰ったもので、臨済禅や喫茶の風習と一緒に日本に渡ってきたかと思うと感慨深いですね。 足利義満の所有か鑑賞を示す「天山」の印が捺されていて、古くから珍重されてきたのだと思います。

天理ギャラリー「中国古典名品展」チラシより

展覧会 概要

日程:2022/5/15~6/12
時間:9:30~17:30(入館は30分前まで)
休館:会期中は無休
料金:無料

天理図書館 公式サイト

天理ギャラリー エントランス
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