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国宝-建築|東寺 五重塔[京都]

国宝DB-建築

東寺(教王護国寺)のこと

新幹線からも見える、日本一高い五重塔が京都のシンボルになっている「東寺(とうじ)」は、正式名称を「教王護国寺(きょうおうごこくじ)」といい、元は平安京の入り口である「羅城門」の左右に、国家鎮護のための寺「東寺」と「西寺」が建立された。

京都に都を移した桓武天皇の皇子で次代の嵯峨天皇は、弘仁14(823年)に真言密教の道場とするために、東寺を空海に下賜した。 空海は、現在『大師堂(西院御影堂)』が建っている場所に住して、立体曼荼羅のある講堂や五重塔など伽藍の整備をすすめていった。

国宝『五重塔』

五重塔は、空海が唐から持ち帰った仏舎利を納めるために構想したが、完成は空海の没後だった。 何度か火災にあっており、現在の五重塔は寛永20年(1644年)に徳川家光が寄進したもの。

塔の高さは約55メートルで、木像の塔としては日本で一番高い。 中心を突き抜ける心柱を大日如来に見立て、東西南北に如来を、その左右に菩薩を配置している。 柱には八大竜王が、壁には真言八祖像が描かれていて、講堂の立体曼陀羅のようになっている。

教王護国寺(東寺)五重塔
特別公開チラシから、五重塔の初層内部

この国宝を観るには

外観は無料エリアで開門時間内なら近くで観ることができる。 春秋の特別公開や正月5日までは、塔の初層内部を見学することができる。

拝観時間:朝5時~夕5時
アクセス:近鉄「東寺」駅から徒歩10分、京都駅から徒歩15分
特別拝観:春秋の特別拝観は内部や夜間見学あり

文化財指定データ

台帳・管理ID:102-1834
指定番号:00086
指定:近世以前/寺院
指定名称:教王護国寺五重塔
ふりがな: きょうおうごこくじごじゅうのとう
員数:1基
国・時代:日本・江戸時代(寛永20年・1643年)
構造・形式:三間五重塔婆、本瓦葺
所有者:教王護国寺(東寺)
重文指定日:1897.12.28
国宝指定日:1952.11.22
説明:幕府によって再建された五重塔で、初重内部では心柱の四方に金剛界四仏を安置する。総高五四・八mは現存する木造塔として国内最高を誇り、かつ均整のとれた姿で、古都京都のシンボルである。

出典:国指定文化財等データベース一部抜

鑑賞ログ

2009年1月

京都の七福神巡りで来た東寺で、正月5日までは五重塔内部に入れるということで拝観。 中はそれほど広くないが、壁の内側や柱にもびっしりと画が描かれていて、外観の渋さからは想像できないような豪華絢爛さ。 

中心の心棒が大日如来ということで、四方に配されている如来4体は講堂の立体曼陀羅と同じ(阿閦如来・宝生如来・阿弥陀如来・不空成就如来)
その左右には小ぶりな菩薩像が2体ずつ配されるが、阿弥陀如来の左右が文殊菩薩と観音菩薩となっていたりで、一般的な脇侍とは異なるよう。

※2018年現在では、初層の中に入ることはできず扉から中をのぞくだけになっています。

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