両部大経感得図[藤田美術館/大阪]

両部大経感得図[藤田美術館/大阪]

国宝『両部大経感得図』

「両部」とは密教で重要とされる経典「大日経」と「金剛頂経」のことで、各経典をどのように得たかを、約2m四方の襖絵に描いている。 元は大寺だったが明治に廃寺となった内山永久寺(奈良県天理市)から流出したもの。

保延2年(1136年)に宮廷絵師の藤原宗弘によって、やまと絵の手法で描かれている。 上部には、能書家として高名な藤原定信による詞書が貼られている。 須弥壇の建具だったが、表は曼荼羅図でこの画は裏側だったため、保存状態がよく残っている。

「大日経」は、インドの僧で真言八祖の1人「善無畏」が塔の前で祈ると、大日経念誦供養法が雲の下に現れたという。

「金剛頂経」は、やはり真言八祖の1人でインドの僧「龍猛(りゅうみょう)」が、塔の中で厳重に保管され守護神に守られている経典を得るために、7日間経を唱えながら塔のまわりを回り、持ち出すことが許されなかったので全て暗記したというもの。

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藤田美術館 公式サイト 「COLLECTIONS」で見られます

この国宝を観るには

※2018年~2022年は展示室の建替で休館中

春・秋の3ヶ月ずつの企画展のみ開館する「藤田美術館」の所蔵で、同館での公開される場合がある。 他美術館・博物館へ貸し出される場合もある。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-156
【指定番号】00147-00
【種別】絵画
【指定名称】絹本著色両部大経感得図
【ふりがな】けんぽんちゃくしょくりょうぶだいきょうかんとくず
【員数】2幀
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】藤田美術館
【国宝指定日】1973.06.06
【説明】本図は密教の根本を示すいわゆる両界曼荼羅のよりどころである大日経と金剛頂経との伝来をめぐる説話を描いたもので、竜猛は南天竺の鉄塔の中で金剛頂経を相承し、善無畏は北印度乾陀国金粟王の塔下で大日経供養法を感得したという二つの光景を描いている。雄大な構図の中にみなぎるおおらかな画風や柔軟な描線、調和のとれた彩色などからみて、十二世紀を下らぬものであり、平安時代障壁画の古例として本図の価値は高い。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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