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国宝-工芸|梵鐘[妙心寺/京都]

国宝DB-工芸

国宝『梵鐘』

鐘に「戊戌年」と彫られており、造年がはっきりしている日本最古の梵鐘である。 鐘の銘は「戊戌年四月十三日 壬寅収糟屋評造春米連広国鋳鐘」と入り、戊戌年は文武天皇2年(698年)で、舂米連広国は願主だと考えられる。

雅楽の調子(チューニング)の1つ「黄鐘調」と音階が同じことから「黄鐘調の鐘(おうじきちょうのかね)」と呼ばれる。 福岡の観世音寺の国宝『梵鐘』とは、同じ鋳型から作られた兄弟鐘だとされる。 昭和48年までは鐘楼に吊られていたが破損が心配され、現在は法堂で保管されている。

妙心寺パンフレットより

この国宝を観るには

妙心寺の法堂内で保管されており、有料拝観に申し込むと、見学と音色の録音を聞くことができる。 妙心寺の有料拝観は自由拝観ではなく、20分ごとのガイドツアー形式となる。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-313
【指定番号】00027-00
【種別】工芸品
【指定名称】梵鐘
【ふりがな】ぼんしょう
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】奈良時代、戊戌年(698年)
【寸法・重量】総高151.0cm、竜頭高27.6cm、身高118.0cm、撞座中心高49.1cm、口径86.0cm、口厚5.3cm
【ト書】戊戌年四月十三日在銘
【画賛・銘等】「戊戌年四月十三日壬寅収糟屋評造春米連廣國鋳鐘」
【所有者】妙心寺
【国宝指定日】1951.06.09
【説明】わが国最古の紀年名を有することで著名な鐘であり、銘文中の戊戌年は文武天皇即位二年(698)に当たると考えられ、糟屋評は現福岡県にあった郡銘である。 高さに比べて口径が小さく、胴張りの少ない長身瀟洒な鐘である。撞座の蓮華文、上下帯の唐草文など肉取りよく、駒の爪は二条の紐を回らせたもので古式であり、端正な形姿に典麗な装飾を施した名鐘である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜

鑑賞ログ

2018年9月

国宝狙いではなく、通常拝観に来た妙心寺の法堂に置かれていました。 皆さん、法堂の天井画の龍に夢中で、鐘は国宝なのにおまけ扱いです。 ガラスなどはなく、隅っこに置かれていて、案内の方の説明の後はテープで「黄鐘調」を聴かせていただけました。

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