国宝-書跡典籍|琱玉集[宝生院(大須文庫)/愛知]

国宝データ-書跡・典籍

宝生院大須観音と大須文庫のこと

名古屋市の中心地にある大須観音は、正式には「北野山真福寺宝生院」という真言宗智山派の寺院で、日本三大観音の1つにあげられる。 寺の周辺は、門前町から発展した商店街が広がり、名古屋でも有数の繁華街になっている。

元は、尾張国長岡庄大須郷(現在の岐阜県羽島市大須)に、後醍醐天皇の勅命によって北野天満宮が造営され、能信上人を別当とした。 後醍醐天皇の皇子の後村上天皇も深く帰依し、伽藍が造営され勅願所となった。 戦国時代には織田信長が寺領を寄進し、江戸時代に入ると徳川家康の命によって現在地に移された。

能信は学問にも優れた僧で、国内外の貴重な書物を多数集め、寺の経蔵は「大須文庫」と呼ばれた。 現在まで15,000もの書物が伝わり、4件の国宝をはじめ多くが文化財に指定されている。 その蔵書は「真福寺本」「大須本」などと呼ばれる。

国宝『琱玉集』

琱玉集(ちょうぎょくしゅう)は、中国の唐時代にテーマごとに逸話を編纂した選書で、中国ではすでに失われている。 古い記録類から、全15巻または全20巻とする説があり、大須文庫には巻第12と第14の2巻が伝わる。 2巻とも、天平19年(747年)に書写したと奥書があり、奈良時代の日本で写されたことがわかる。 紙背には、平安前期頃に書写された、不空三蔵の文集「不空三蔵表制集」の巻第2と第3が書かれている。

この国宝を観るには

2015年までは東京国立博物館に寄託されていたが、大須観音の地元に戻したいという意向で、現在は名古屋市博物館に寄託されている。 公開される機会は、あまり多くない。

公開履歴

2015/11/22~11/29 名古屋市博物館
2012/12/1~2013/1/14 名古屋市博物館「古事記1300年 大須観音展」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-573
【指定番号】00022-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】〓玉集巻第十二、第十四
【ふりがな】ちょうぎょうしゅうまきだいじゅうにだいじゅうよん
【員数】2巻
【国】日本
【時代・年】747年
【ト書】天平十九年書写奥書/紙背不空三蔵表制集巻第二、第三
【所有者】宝生院
【国宝指定日】1951.06.09

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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