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古来風躰抄[冷泉家時雨亭文庫/京都]

国宝DB-書跡・典籍

国宝『古来風躰抄』自筆本

古来風躰抄は、平安時代末期~鎌倉時代の公家で歌人の「藤原俊成(ふじわらのとしなり、しゅんぜい)」が、後白河法皇の皇女で歌人としても評価の高い「式子内親王(しきし、しょくしないしんのう)」に請われて著した歌論書。

建久8年(1197年)俊成が84歳の時に初撰本を、その4年後の建仁元年(1201年)に再撰本を書いている。 この国宝2帖は、俊成の自筆による初撰本上下で、俊成の曾孫を家祖とする冷泉家(藤原俊成-定家-為家-冷泉為相)から発見された。 上には万葉集からの歌と和歌の歴史、下には古今集から千載集の和歌とその評が記されている。

この国宝を観るには

冷泉家時雨亭文庫のある冷泉家住宅は、建物が重要文化財に指定され、時々公開されることがあるが、同地で文化財は公開されない。 博物館の展覧会などに出展される場合がある。

公開履歴

2015/12/1~12/13 京都文化博物館「歌聖 藤原俊成 冷泉家の至宝から」
2010/4/17~6/6 京都文化博物館「冷泉家 王朝の和歌守」
2009/10/24~12/20 東京都美術館「冷泉家 王朝の和歌守」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-774
【指定番号】00269-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】古来風躰抄〈上下(初撰本)/自筆本〉
【ふりがな】こらいふうていしょう
【員数】2帖
【時代・年】建久8年(1197年)
【寸法・重量】縦28.9cm、横20.8cm、上帖97丁、下帖95丁
【ト書】八十四歳撰述奥書
【所有者】冷泉家時雨亭文庫
【国宝指定日】1983.06.06
【説明】『古来風躰抄』は、歌人として有名な藤原俊成(一一一四~一二〇四)が、建久八年(一一九七)、八十四歳の時に著わした歌論書で,和歌の風躰のあり方とその変遷を明らかにし、俊成の和歌論を集大成した著述として,わが国文学史上に重視されている。本書には、建久八年の初撰本と建仁元年(一二〇一)の再撰本があるが,この冷泉家本は初撰本の原本で、下帖末に八十四歳の時に書きしるした旨の奥書がある。全文俊成の自筆になり、『古来風躰抄』の原初の姿を示したものとして、また俊成筆跡の面目を最もよく伝えたものとして、その価値は極めて高い。

出典:国指定文化財等データベース一部抜
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