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国宝-建築|妙法院 庫裏[京都]

国宝DB-建築

妙法院のこと

京都国立博物館の東、智積院の北にある天台宗の寺院、皇族や高位の公家が住持を務める「門跡寺院」で、江戸時代までは法親王が住持となっていた。 一時は秀吉が大仏殿を建立した方広寺を管理下とし、現在でも三十三間堂は妙法院の管轄である。

国宝『妙法院 庫裏』 屋根付きの庫裏玄関

国宝『庫裏』

「庫裏」とは寺院の台所・食堂で、多くの僧の食事を作ることができる大きさを持つ。 小さい寺院では生活の場全体を指す場合もある。 方広寺の大仏殿完成後に秀吉が各宗派の僧を大勢集めて「千僧供養」を行い、その際の食事はこの庫裏で作られたと記録に残る。

一重(一階建て)に入母屋造の屋根で、その上に更に煙を出す為の小屋根が乗っている。 内部は煮炊きをする「土間」と広い「板の間」「座敷」に分かれており、座敷以外は天井がはられず広い空間となっている。 

国宝『妙法院 庫裏』 屋根には排煙のために小屋根が乗る

この国宝を観るには

「非公開」の寺院だが、内部の拝観ができないという意味で、境内は自由に入ることができる。 建物は外から眺めるだけだが、観光案内板なども立っている。 内部が公開されるのは5/14だが、11月頃に有料の特別拝観が開催されることもある。

令和2年(2020年)~令和9年(2027年)に半解体修理が行われている。

公開履歴

2023/11/3・4 京都府教育委員会主催の修理現場公開
2021/11/6・7 京都府文化財建造物修理現場公開2021 修理現場の公開
2019/11/1~10 第55回京都非公開文化財特別公開

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-1751
【指定番号】00188
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】妙法院庫裏
【ふりがな】みょうほういんくり
【員数】1棟
【時代・年】桃山時代(1573~1614年頃)
【寸法・重量】桁行21.8m、梁間23.7m
【構造・形式】一重、入母屋造、妻入、玄関一間、唐破風造、本瓦葺、北面庇を含む
【所在地】京都市東山区東大路通渋谷下る妙法院前側町
【所有者】妙法院
【重文指定日】1914.04.17
【国宝指定日】1957.06.18
【説明】妙法院庫裏は秀吉が方広寺大仏殿の千僧供養を行ったときの遺構と伝えているが、建立年代は明らかでない。 内部小屋組のすぐれた構架その他の意匠に桃山時代の宏壯な気風をよくあらわしている。

出典:国指定文化財等データベース一部抜

鑑賞ログ

2018年11月

観光寺院ではないので入る時は緊張しましたが、中に入ると案内板がいくつもあり、庫裏も入口は開いているので中の様子をしっかり覗くことができます。 東大路沿いに大きい門があるので、勇気を出して入ってみることをオススメします。 ちょうど紅葉の混雑する京都なのに、数名の観光客がいるだけなので本当に穴場でした。 庫裏はもちろん大きく立派なのですが他の建物も立派で、ぜひ特別拝観の時に来てみたいです。

妙法院 東大路沿いの門を入ると正面が国宝の『庫裏』
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