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国宝-建築|室生寺 五重塔[奈良]

国宝DB-建築

室生寺のこと

奈良県東部、三重県との県境近くの山あいにある「室生(むろう)」の地は、洞窟が多いため竜神が住むとされ、乞雨や止雨の祈祷が多く行われた。 天武天皇の勅願によって役小角が建立し、空海が再興したという伝説が残るが、史実では、山部親王(後の桓武天皇)の祈祷のために、興福寺の僧「賢璟」によって奈良時代末に開かれ、弟子の修圓によって堂宇が整えられた。

江戸時代には徳川5代将軍の綱吉を生んだ「桂昌院」によって再興され、高野山が女人禁制だったのに対し、室生寺は女性の参詣を許したので「女人高野」とも呼ばれた。 現在は、新義真言宗室生寺派の総本山。

国宝『五重塔』

室生寺の金堂から奥の院へと登る道の途中に建つ五重塔は、平安時代初期頃に建てられたもので、屋外に建立された五重塔としては、法隆寺の次に古い。 高さは16mほどで、屋外に建つ古い時代の塔としては最も小さい。(建物内に安置される小型の塔では、国宝『元興寺 五重小塔』『海竜王寺 五重小塔』がさらに古く小さい)

柱や組物は、金属から作られる顔料の「丹」で朱色に塗られ、反りが少なく軒の広い檜皮葺の屋根が、優美な印象を与える。

平成10年(1998年)9月に、台風7号によって近くの木が塔の屋根に倒れ込み、庇が98年)9月に、台風7号によって近くの木が塔の屋根に倒れ込み、全層の庇が損傷を受けるが、数年で元の姿に修復された。

室生寺 五重塔

この国宝を観るには

拝観時間内ならいつでも拝観可能。

時間:9:00~16:00(受付は15時まで)
料金:大人¥600、小人¥400、寳物殿は別料金(¥400)

室生寺 公式サイト

交通は、近鉄「室生口大野駅」から室生寺行きのバスで「室生寺前」下車すぐ
バスは1時間に1本ほどだが、春や秋のシーズンには長谷寺と室生寺を結ぶ臨時バスが出ることもある。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-2762
【指定番号】00031
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】室生寺五重塔
【ふりがな】むろうじごじゅうのとう
【員数】1基
【時代・年】奈良末~平安初期
【構造・形式】三間五重塔婆、檜皮葺
【所在地】奈良県宇陀市室生区室生
【国宝指定日】1951.06.09

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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