雪舟等楊のこと
室町時代に京都の相国寺で修行した禅僧で、水墨画を学び画僧となる。 大名の大内氏について周防国(現在の山口県)に移り、明へ2年間の留学をする。 帰国後は現在の中国地方~九州で活躍し、絵のほかに作庭なども手掛けた。 作品も比較的多く残っており、6点が国宝に指定され、これは画家の中では点数が一番多い。
国宝『四季山水図』
縦が40cm長さが16m弱の大作で「山水長巻」とも呼ばれる。 山水が四季の変化を持たせて描かれ、水墨画だがところどころ薄い色が付けられる墨画淡彩である。 人物や建物は中国風に描かれているが、風景は日本の景色のようにもみえる。
元は大内氏の所有だったが、毛利氏によって滅ぼされたため毛利氏の所有となり、現在は毛利博物館の所蔵になっている。 巻末に落款があり、文明18年(1486年)に描かれたもので、雪舟晩年の代表作とされる。 現行の文化財保護法下で、1951年の第1回目に国宝に指定されている。
この国宝を観るには
毎年秋の1ヶ月半ほど毛利博物館で開催される「国宝展」で、他の3件の国宝とともに公開される。
毛利博物館以外での公開
2024/4/13~5/26 京都国立博物館「雪舟伝説」
2022/9/16~10/16 山口県立美術館「雪舟と狩野派」
2021/2/10~3/14 岡山県立美術館「雪舟と玉堂―ふたりの里帰り」
2017/10/3~10/22 京都国立博物館「国宝」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-29
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00026-00
【指定名称】紙本墨画淡彩四季山水図〈雪舟筆/〉
【ふりがな】しほんぼくがたんさいしきさんすいず
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】1486年
【作者】雪舟
【ト書】文明十八年の年記がある
【附指定】紙本墨書送雪舟帰国詩並序1幅、副本(伝雲谷等顔筆)1巻
【所有者】毛利報公会(毛利博物館)
【国宝指定日】1951.06.09