後鳥羽天皇像[水無瀬神宮/大阪]

後鳥羽天皇像[水無瀬神宮/大阪]

後鳥羽天皇のこと

高倉天皇の皇子で、異母弟の安徳天皇が平家と共に都落ちすると、祖父の後白河法皇によって3歳で皇位につく。 建久9年(1198年)に19歳で、第一皇子が土御門天皇に即位すると、その後は3代にわたって院政を布いた。 承久の乱で鎌倉幕府と敵対するが敗北し、隠岐に配流され同地で没する。 文武にすぐれ、藤原定家に新古今和歌集を編纂させたり、刀工を月ごとに召して「菊御作」と呼ばれる刀剣を作らせた。

水無瀬神宮のこと

大阪府と京都府の府境、桂川・宇治川・木津川が合流して淀川になるあたりの西岸にあり、元は後鳥羽上皇の離宮だった。 後鳥羽上皇の没後に、御影堂を建て菩提を弔い、後に承久の乱で配流された、後鳥羽天皇・土御門天皇・順徳天皇が主祭神として祀られた。 

国宝『後鳥羽天皇像』伝藤原信実筆

公家出身で、画家としても名高い「藤原信実」によって描かれた、後鳥羽上皇の肖像画。 鎌倉時代の歴史書「吾妻鏡」に、後鳥羽上皇が隠岐に配流になる前に、藤原信実に出家する前の姿を描かせたとあり、この画がそれだとされる。

人物の描き方は、平安時代に主流だった定型的な引目鉤鼻の「やまと絵」から、繊細な線で個性を表現していく「似絵(にせえ、似せ絵)」に流行が移り、この肖像画は似絵の代表的な作品とされる。 絵が描かれたのは譲位後の上皇時代だが、国宝の指定名称は「天皇」となっており、他の国宝と同様に天皇位にあった人物は全て天皇の敬称で登録される。

この国宝を観るには

水無瀬神宮では観られず、博物館での展覧会などに出展されるが、機会はそれほど多くない。

公開履歴

2019/10/12~10/27 京都国立博物館「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美
2018/9/29~10/14 京都国立博物館「京のかたな展」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-79
【指定番号】00075-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本著色後鳥羽天皇像〈伝藤原信実筆/〉
【員数】1幅
【時代・年】鎌倉時代
【作者】伝藤原信実
【所有者】水無瀬神宮
【国宝指定日】1953.03.31

出典:国指定文化財等データベース一部抜

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