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国宝-彫刻|十一面観音立像[道明寺/大阪]

国宝DB-彫刻

道明寺のこと

古来から、この一帯は「土師氏」の領地で、聖徳太子の発願で土師氏の一族が土地を喜捨して「土師寺」が建立される。 平安時代には菅原道真のおばにあたる「覚寿尼」がおり、道真もたびたびこの寺を訪れ、大宰府に赴く時にも立ち寄っている。 道真没後に官位が追贈され天神信仰が盛んになると、土師寺はゆかりの地として道真の刻んだ観音をまつる道明寺となり、境内に天満宮ができる。 明治の神仏分離で、道明寺と道明寺天満宮とに分かれて隣接している。

国宝『十一面観音』の安置される道明寺本堂

檀像とは

仏像は、金箔や彩色で仕上げるものが多いが、白檀などの香木から彫った仏像は、その香気を閉じ込めないように素木のままにし、これを「檀像」という。 日本では香木が採れないので、檜やカヤで代用し、木目を活かして檀像風に作られた。

国宝『十一面観音立像』

菅原道真が、大宰府に赴く前に叔母に別れを告げに来て、道真の遺品として国宝に指定されている『犀角柄刀子』でこの像を刻んだと伝わっている。 制作された時期は、おおよそ道真の生きた時代と同じ、平安時代の初期だと推定される。

1m弱の檜の一木造りで、頭髪や唇のみにわずかに彩色をほどこすだけの檀像彫刻で、目には黒石をはめている。 顔はふっくらとし、均整の取れた体躯に衣が華やかにまとわれている。 

この国宝を観るには

通常は秘仏として厨子の扉が閉じられており、観音菩薩の縁日である18日と、道真の誕生日であり命日でもあって天神の縁日とされる25日にご開帳される。 他にも正月3が日や4/17にもご開帳がある。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-215
【指定番号】00054-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造十一面観音立像〈/(本堂安置)〉
【ふりがな】もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう
【員数】1躯
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】道明寺
【国宝指定日】1952.11.22

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

ご朱印

道明寺 本尊ご朱印
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