国宝『誓願寺盂蘭盆縁起』栄西筆
日本に臨済宗を伝えた栄西(えいさい、ようさい)は、宋時代の中国に2度渡ったが、1度目と2度目の間3年ほどを現在の福岡市西区にある「誓願寺」に滞在した。 その期間に誓願寺で行われた「盂蘭盆会(うらぼんえ)」いわゆる「お盆」に行われる法要についての由来などを、栄西が記したもの。 赤・白・藍色の紙を継いで雲母刷りを施した装飾料紙を用い、当時流行の最先端だった宋風の筆跡で書かれている。
この国宝を観るには
九州国立博物館に寄託されているようで、同館の特別展や特集展示で数年に1度は公開されている。
公開履歴
2021/10/9~11/7 九州国立博物館「海幸山幸-祈りと恵みの風景-」
2018/2/10~4/8 九州国立博物館「王羲之と日本の書」
2015/10/18~11/29 九州国立博物館「美の国 日本」
2014/3/25~4/6 東京国立博物館「栄西と建仁寺」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-830
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00054-00
【種別】古文書
【指定名称】誓願寺盂蘭盆縁起〈栄西筆/治承二年七月十五日〉
【ふりがな】せいがんじうらぼんえんぎ
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】1178年
【作者】栄西
【附指定】誓願寺建立縁起1巻
【所有者】誓願寺
【国宝指定日】1953.11.14
【説明】臨済宗開祖明(みよう)庵(あん)栄(えい)西(さい)が、筑(ちく)前(ぜん)国(のくに)今(いま)津(づ)誓願寺の盂蘭盆のため法華経を書写勧進した由来を自筆で認めた縁起。平安時代。