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国宝-工芸|金銅錫杖頭[善通寺/香川]

国宝DB-工芸

善通寺のこと

香川県善通寺市にある善通寺は、四国八十八ヶ所(お遍路)の75番札所で、唐への留学から戻った空海が、父 佐伯善通の寄進した土地に寺を建立したもの。 大同2年(807年)~弘仁4年(813年)まで6年をかけて完成すると、父の名前「善通(よしみち)」から「善通寺」と号したとされる。

鎌倉時代には、空海の生家後に「誕生院」が開かれ、江戸時代までは善通寺とは別に住職を置いた。 現在は、金堂や五重塔のある創建当初からの東院「伽藍」と、西院の「誕生院」で構成される。 両伽藍の西には5つの山々があり、それが屏風のように見えることから「屏風浦」ともいわれ、寺の正式名称は「屏風浦五岳山誕生院善通寺」となっている。

この錫杖頭のほかに『一字一仏法華経序品』が国宝に指定されている。

国宝『金銅錫杖頭』

錫杖(しゃくじょう)は、僧や修験者が持つ杖で、先端は金属の輪をくぐらせて、突いたり振ったりで音を出す。 この音には邪を払って清めたり、法要などで僧侶が行う声楽「声明」などで鳴らされたりと、法具の要素も強い。

この錫杖頭は、空海が唐に入学した時に師事した師の「恵果(けいか)」から授かり、日本にもたらしたという。 長さ55cmの金銅製(銅に金メッキ)で、唐草風の大輪の中心には5躯の像型があり、中央3躯は表裏どちら側にも阿弥陀三尊が、両脇には表には持国天・増長天、裏には広目天・多聞天の四天王が配置される。

重要文化財「銅錫杖頭」鉄舟禅寺
参考:重要文化財「銅錫杖頭」鉄舟禅寺

この国宝を観るには

善通寺には宝物館があり、通常は写真パネルでの展示だが、毎年6/13・14の2日間は現物が展示される。 6/15は空海の誕生日で、この前後の日程に「誕生会(たんじょうえ)」の法要が執り行われる。 6月上旬の日曜には、ステージイベントやショーが開かれる。

高松市にある「香川県立ミュージアム」には、常設展示室に「弘法大師空海の生涯と事績」があり、錫杖頭のレプリカが展示されている。

寺外での公開履歴

2024/4/13~6/9 奈良国立博物館「空海 KUKAI」※展示期間未確認
2023/5/9~5/21 香川県立ミュージアム「空海
2017/10/3~11/26 京都国立博物館「国宝」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-10335
【指定番号】00253-00
【種別】工芸品
【指定名称】金銅錫杖頭
【ふりがな】こんどうしゃくじょうとう
【員数】1柄
【国】中国
【時代・年】唐
【寸法・重量】総高27.0cm、輪径13.8cm
【品質・形状】鋳銅製。やや黄味の強い銅で、鋳浚(いさらえ)を施し鍍金している。輪は添樋を通した三条筋で瓢形をなし、上端は外方に反り先端と左右肩に玉形を飾る。
【所有者】善通寺
【国宝指定日】1981.06.09
【説明】錫杖は僧侶・修験者が持つ杖で、昔インドで山野を遊行するとき、これを振り鳴らして毒虫などを追い払い、また行乞【ぎようこつ】の際、門前で鳴らしたものという。これは金銅製で輪の中に二組の阿弥陀三尊と四天王を背中合せに鋳出し、製作は精緻で優れている。中国の唐の作で、古く日本に伝来し、錫杖のみならずわが国の金工技術にも影響を及ぼしたものとして意義深い。極めて類品の少ないもので、錫杖の代表作である。弘法大師将来の寺伝がある。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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