国宝『淳祐内供筆聖教(薫聖教)』
石山寺の中興の祖といわれる第3代座主「淳祐(じゅんゆう、しゅんにゅう)」は、菅原道真の孫にあたる平安時代初期の僧で、宮中で夜居の僧を務める内供奉(=内供)にも選ばれた。 淳祐は悉曇(しったん=梵字)の研究者で、貴重な経典や書物の書写や蒐集を行い、石山寺は学問の寺として高名であった。
「薫聖教(においのしょうぎょう)」と呼ばれる『淳祐内供筆聖教』は、淳祐が若い頃に師の観賢に従って高野山へ行き、廟で空海の膝に触れると淳祐の手に芳香が移り、後に淳祐が記した聖教からも芳香がしたとする伝説がある。
この国宝を観るには
琵琶湖文化館に寄託されていたが、同館は2008年以降は展示公開の活動はしていない。 機会は少ないが、博物館等での特別展に出展されることがある。
公開履歴
2024/10/12~11/24 大津市歴史博物館「石山寺」
2023/9/1~11/30 石山寺 豊浄殿「良弁僧正・弘法大師」
2023/3/18~6/30 石山寺 豊浄殿「石山寺縁起絵巻 誕生700年へ」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-756
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00244-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】淳祐内供筆聖教(薫聖教)
【ふりがな】しゅんゆうないくひつしょうぎょう
【員数】73巻・1帖
【国】日本
【時代・年】平安時代
【附指定】聖経目録1巻
【所有者】石山寺
【国宝指定日】1961.04.27
【追加指定日】2002.06.26