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情報|徴古館「佐賀県唯一の国宝と鍋島家の名宝」2020/5/25~7/25[佐賀]

情報-博物館・美術館

鍋島家と徴古館のこと

元は、肥前(現在の佐賀県と長崎県の一部)の大名「龍造寺家」の重臣でしたが、戦国末期に当主の戦死や隠居が続き、幼少の龍造寺高房が後を継ぐと、藩祖の「鍋島直茂」が後見として実権を持ちます。 江戸幕府が開幕されると、直茂の長男の「鍋島勝茂」が正式に佐賀肥前藩の初代藩主となり、以降は国替もなく明治を迎え、本家は侯爵を叙爵します。

徴古館は、鍋島家12代当主の直映によって、昭和2年(1927年)に創立された博物館で、佐賀城跡に隣接する武家町に建っています。 大正15年(1926年)に着工された徴古館は、鉄筋コンクリートの2階建て洋風建築で、現在でも建てられた当時の姿とほとんど変わりなく、平成9年(1997年)に登録有形文化財に指定されています。 郷土の資料に加え、鍋島家の伝来品が寄贈され、年に4つほどの展覧会が企画されています、

佐賀県唯一の国宝と鍋島家の名宝 展

今年は、佐賀県唯一の国宝『催馬楽譜』をはじめとする鍋島家の名宝が徴古館に寄贈されて20年で、この記念の展覧会では、国や県の重要文化財が一堂に集められます。 国宝の催馬楽譜や神楽歌譜、刀剣や甲冑などの武具類、鍋島家や龍造寺家にゆかりの書画や古文書など古い時代のものから、バッスルドレスや肖像写真など明治に入ってからのものまで、幅広い展示品が観られるようです。

女性は、梨本宮伊都子妃の生母で、11代当主の直大氏に嫁いだ栄子夫人が鹿鳴館で着用したドレスなど、気になるのではないでしょうか。 直大氏は大使としてイタリアにおられた事もあり、ローマで生まれた次女に、“伊”太利の“都”で生まれたからと「伊都子」と名付けられたのだそうです。 ドレスは着物の生地で作られていて、沙綾形という菱形と卍を組み合わせた模様に、菊や団扇が刺繍された大変豪華なものです。 ウエストはなんと56cm!

刀剣好きの方には、龍造寺隆信の所用だったと伝わる薙刀の一種「長巻」を、幕末に刀に作りかえた「長巻 折返銘 正平十 肥州末貞」が公開されます。 銘にある肥州末貞は南北朝時代の刀工で、元が薙刀なので切先が非常に長く、銘のある茎を折り返す「折り返し銘」になっています。

この展覧会で観られる国宝

平安時代に流行した「催馬楽(さいばら)」は、雅楽の伴奏に地唄を乗せたもので、これは現存最古の催馬楽の譜面です。 青と紫の繊維をところどころに漉き込んだ「飛雲」という料紙に楷書で書かれていて、筆者は後嵯峨天皇の皇子で鎌倉幕府の6代将軍になった「宗尊親王」だとする伝承があります。

展覧会 概要

期間:2020/5/25~7/25
時間:9:30~16:00
休日:日曜・祝日(7/23・24は開館)
料金:¥300(小学生以下は無料)
公式サイト:http://www.nabeshima.or.jp/

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