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情報|仙台市博物館「親鸞と東北地方の念仏」2024/9/10~11/4[宮城]

情報-博物館・美術館

親鸞と東北地方の念仏 展

2023年は親鸞聖人が生まれてから850年、2024年は教行信証を記して浄土真宗を立教したとする年から800年にあたり、昨年から今年にかけて浄土真宗の寺院で法要やイベントが開かれたり、博物館では親鸞聖人や浄土真宗をテーマにした展覧会が開かれています。 仙台市博物館では「親鸞と東北地方の念仏」として、親鸞聖人の生涯や教えから、その弟子らによる東北地方への布教や発展がテーマになっています。 浄土真宗というと、北陸や西日本に多そうなイメージですが、親鸞の孫の如信と曽孫の覚如が東北を拠点にして教えを広めたそうで、東北地方の寺院に伝わる寺宝が集められています。 国宝は親鸞聖人に関する3件と、西本願寺の寺宝1件で、どれも公開が少なく東北地方で観られるのはとても貴重な機会だと思います。 

親鸞聖人のこと

親鸞聖人(しんらんしょうにん)は、鎌倉時代に始まった「浄土真宗」の開祖です。 親鸞は、現在の京都市伏見区日野の地で公家の日野一族として生まれ、9歳の時に青蓮院の慈円和尚のもとで出家します。 青年期は20年ほど比叡山で修業し、その後、浄土宗開祖の法然のもとで専修念仏に帰依しますが、やがて念仏は旧仏教勢力から弾圧され親鸞も越後国(新潟県)に流され、この頃に越後の地で妻帯して子をもうけたようです。 やがて許されると、常陸国の稲田(現在の茨城県笠間市)を拠点として布教活動を行いながら浄土真宗の根本聖典「教行信証」を書き、60歳を過ぎた頃に京都に戻ってからも教行信証の推敲を重ね、90歳で亡くなるまで著作や布教を続けました。

この展覧会で観られる国宝

教行信証(坂東本)親鸞筆[東本願寺/京都]展示替えあり

800年前に親鸞聖人が浄土真宗の根本聖典となる「教行信証」を記し、この年が浄土真宗の立教開宗の年とされています。 この教行信証は親鸞の直筆で、関東時代に書かれた草稿だと考えられています。 関東大震災の時には真宗大谷派の浅草別院(現在、台東区にある東本願寺)で被災しますが、金庫の中で守られたという東本願寺の至宝です。 9/10~9/23と10/22~11/4には各1冊、9/25~10/6と10/8~10/20には各2冊と期間を通して全6冊が公開されます。

三十六人家集[西本願寺/京都]展示替えあり

平安時代末に作られた三十六歌仙の和歌集で、色とりどりに染めたり箔で飾った和紙をちぎって貼り合わせた継紙(つぎがみ)などの装飾料紙に書かれています。 元は蓮華王院の宝蔵に収められていて、石山本願寺時代に後奈良天皇から下賜され、明治時代に西本願寺から発見されました。 

2週間ごとに展示替えがある上に、1週間ごとに場面替えまであるそうで、更に前期(9/10~10/6)には後奈良天皇から下賜された時の書状「後奈良天皇女房奉書」も公開されます。

9/10~9/23 家持集・小町集
9/25~10/6 敏行集
10/8~10/20 中務集・貫之集
10/22~11/4 信明集

親鸞聖人像[西本願寺/京都]9/10~9/23

国宝には「附(つけたり)」というものがあって、いわば“おまけ”的な位置づけで、国宝本体の補作だったり部品だったり、国宝について書かれた書状だったりします。 今回、公開される国宝の親鸞聖人像はこの附にあたるもので、親鸞聖人が70歳頃に「専阿弥陀仏」によって描かれた鏡に映したように似ている「鏡御影」の附で、親鸞聖人が83歳頃に描かれて愛知県の安城に伝わった「安城御影」を、更に後世に写したものです。 9/10~9/23のみ公開されます。

三帖和讃(親鸞筆)[専修寺/三重]10/8~11/4

和讃(わさん)は、仏教を讃えるために日本語で作られた賛歌で、七五調の4句で構成されます。 この和讃は親鸞が作ったもので、浄土和讃、浄土高僧和讃、正像末法和讃の3帖で構成されるので「三帖和賛」と呼ばれます。 浄土和讃と浄土高僧和讃は高弟が清書したものに親鸞が加筆し、正像末法和讃は親鸞の自筆本が残っているという貴重なもので、後期(10/8~11/4)だけの公開ですが、3冊全てが公開されます。

展覧会 概要

日程:2024/9/10~11/4
休館:月曜日(祝日は開館し、翌火曜が休館)
時間:9:00~16:45(入館は30分前まで)
料金:一般¥1,600、高大生¥1,200、小中生¥800

仙台市博物館 公式サイト
展覧会 特設ページ

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