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特集|国立博物館の会員制度いろいろ

特集・まとめ・資料

国立博物館の会員制度

東京・京都・奈良・九州には国立博物館があって、日本の古美術を中心とした美術品の保管と展示をしています。 それぞれの館が国宝や重要文化財を多く所蔵しているほか、寺社や個人などから美術品を寄託され管理や展示もしています。 東京などは、特別展のない時でも4つの館で数カ月ごとの展示替えがあり、いつ行っても国宝鑑賞ができる素晴らしく楽しい場所です。 約1ヶ月で展示替えされる「国宝室」にあわせて通っている方も多いのではないでしょうか。

2020年は新型コロナの流行で、いくつかの展覧会で事前予約制が導入されました。 人数が制限されるので仕方がないですが、東京の桃山展は¥2,400となかなかの値上げになってしまいました。 私は特別展の招待券4枚が付いて¥5,000という「メンバーズプレミアムパス」を買っていたので、1回あたり¥1,250で利用できたのですが、このパスが今年度で廃止されてしまうのです。 友の会も特別展6枚¥8,000から、3枚¥7,000と大幅な値上げで、4月からどのプランにするか大いに悩んでいます。 悩んでいる方もいると思いますので、それぞれ一覧表にまとめてみました。

国立博物館メンバーズパス

全館共通の制度で、¥2,000(4月からは¥2,500)で、4つの国立博物館の通常展に何回でも入ることができます。 ただし、京都などは特別展期間中は通常展がなくなるので、無料で入ることができなくなります。 4つの館の特別展に団体割引料金の設定があれば、団体料金が適用されます。

メンバーズプレミアムパス・プレミアムカード

東京と九州はメンバーズプレミアムパス、奈良はプレミアムカードという名称で、自館での特別展チケットが数枚(または数回の入場)付いているお得なパスでした。 残念ながら東京は廃止、奈良は回数が4回までと制限は付きましたが3割も値下げされ、これなら奈良在住者でなくてもお得かもしれません。 九州は同じ条件ですが¥700の値上げになるようです。 廃止されてしまう東京も、3月中に手続きすれば1年間有効な特別展のチケットがもらますので、鳥獣戯画や聖林寺など行く予定の方は購入しておいてもいいかもしれません。 窓口以外の手続きは時間がかかるようなので、ご注意ください。

2020年

東京 ¥5,000 特別展チケット4枚(譲渡可能で¥1,250/回)
奈良 ¥5,000 特別展に各2回まで入場(本人のみで¥833~¥1,250/回)
九州 ¥3,100 各2回合計4回まで(本人のみで最大¥775/回)

2021年

東京 廃止
奈良 ¥3,500 特別展に各2回合計4回まで入場(本人のみで最大¥875/回)
九州 ¥3,800 各2回合計4回まで(本人のみで最大¥950/回)

友の会

東京と九州にある制度で、家族や友人に渡して一緒に観覧できる「観覧券」でもらえるので、使い勝手のいいプランです・・・、いや、東京については「でした」になってしまうかもしれません。 東京は条件が悪くなったので、各展覧会を展示替えごとに観たい方などは、年間だと数万円になってしまいそうです。 しかし、東京がこの値段設定ということは、今年以降の展覧会はこれを上回る金額になってくるのでしょうか。 九州はプレミアムパスの方がお得感ありますね。

2020年

東京 特別展6枚 ¥8,000(譲渡可能で¥1,333/回)+通常展4館無料
九州 特別展8枚 ¥10,000(譲渡可能で¥1,250/回)+通常展4館無料

2021年

東京 特別展3枚 ¥7,000(譲渡可能で¥2,333/回)+通常展4館無料
九州 特別展6枚 ¥7,500(譲渡可能で¥1,250/回)+通常展4館無料

京都国立博物館 清風会

これは京都だけの制度ですが、他館の特別展にも入れてとてもお得な上に、有料ですが寺社や史跡の見学会もある魅力的な会員制度です。 案内には「京都国立博物館の事業に関心を有し、文化財に関する知識を深めることに強い意欲のある個人や法人」とありますので、気を引き締めて入会したいですね。

普通会員 2万円 

京都国立博物館  展覧会・通常展とも、+同伴者1名まで何度でも観覧
東京・奈良・九州 展覧会は各1回、通常展は何回でも、+同伴者1名も同様
京都では年に数回の鑑賞会(展覧会+講演)や、寺社や史跡の有料見学会がある。

特別会員・賛助会員

特別会員5万円、賛助会員10万円で、開会式や内覧会への招待(図録付き)
展覧会の招待券や、同伴者の人数増など特典あり

賛助会・ミュージアムパートナー

寄付金控除の対象になるプランで、東京・奈良・九州の賛助会は5万円~、京都のミュージアムパートナーは10万円~とちょっと勇気のいる金額です。 東京はこれまで、レセプション1回と特別展の観覧1回が別だったのですが、4月からは開会式・内覧会に出席しなかった場合に、招待封筒で特別展に入場できるとなるようで、開会式・内覧会に行けていた方からすると半分になってしまいます。 また5万円のシルバー会員では他3館の特別展に入れなくなってしまいました。 東京以外は今のところ変更のリリースはされていませんが、もしかすると東京は除外などの変更があるかもしれません。

特典が複雑なので、公式サイトをご覧ください。

東京国立博物館 賛助会(個人) LINK
京都国立博物館 ミュージアムパートナー パンフレット LINK
奈良国立博物館 賛助会員のご案内LINK
九州国立博物館 九州国立博物館賛助会のご案内LINK

2020年度の制度

〇=何回でも入場  △=割引  +1P=同伴1名  X回=本人が有効  X枚=配布可能

館名会員名称価格自館
通常展
他館
通常展
自館
特別展
他館
特別展
招待
4館国立博物館メンバーズパス¥2,000
東博メンバーズプレミアムパス¥5,0004枚
東博友の会¥8,0006枚
東博賛助会 維持会員¥50,000
+1P

+1P
各1回
+1P 
各1回
+1P
内覧会
+1P 
京博清風会 普通会員¥20,000
+1P

+1P

+1P
各1回
+1P
鑑賞会
奈良博プレミアムカード 一般¥5,000
+1P
各2回鑑賞会
奈良博プレミアムカード 家族¥10,000
+4P
各2回
+4P
鑑賞会
奈良博賛助会 一般個人¥50,000
+1P

+1P

+1P
各1回
+1P
招待券
九博メンバーズプレミアムパス¥3,1004回
九博友の会¥10,0008枚
九博賛助会 維持会員¥50,000
+1P

+1P
各1回
+1P
各1回
+1P
開会式

2021年度の制度

〇=何回でも入場  △=割引  +1P=同伴1名  X回=本人が有効  X枚=配布可能

2020年度から変更があった個所は赤字にしています

2021年度4月以降の制度自館
通常展
他館
通常展
自館
特別展
他館
特別展
招待
4館国立博物館メンバーズパス¥2,500
東博メンバーズプレミアムパス廃止
東博友の会¥7,0003枚
東博賛助会 維持会員¥50,000
+1P

+1P
各1回
+1P※
内覧会
+1P※
京博清風会 普通会員¥20,000
+1P

+1P

+1P
各1回
+1P
鑑賞会
奈良博プレミアムカード 一般¥3,500各2回4回まで鑑賞会
奈良博プレミアムカード 家族廃止
奈良博賛助会 一般個人¥50,000
+1P

+1P

+1P
各1回
+1P
招待券
九博メンバーズプレミアムパス¥3,800各2回4回まで京都奈良△
九博友の会¥7,5006枚京都奈良△
九博賛助会 維持会員¥50,000
+1P

+1P
各1回
+1P
各1回
+1P
開会式

※は、内覧会に参加しなかった場合のみ、特別展に入場可能になる

国立博物館 2021年度展覧会スケジュール

東京国立博物館

2021/4/13~5/30「国宝 鳥獣戯画のすべて」
2020/6/22~9/12「国宝 聖林寺十一面観音 – 三輪山信仰のみほとけ」
2021/7/13~9/5「聖徳太子と法隆寺」
2021/10/12~11/21「最澄と天台宗のすべて」

京都国立博物館

2021/3/27~5/16「鑑真和上と戒律のあゆみ」
2021/7/24~9/12「京の国宝」
2021/10/9~12/5「畠山記念館の名品」

奈良国立博物館

2021/4/27~6/20「聖徳太子と法隆寺
2021/7/17~9/12「奈良博三昧-至高の仏教美術コレクション-」
10~11月頃 「正倉院展」?

九州国立博物館

2021/4/20~6/13「よみがえる正倉院宝物 – 再現模造にみる天平の技 -」
2021/7/20~8/29「皇室の名宝 – 皇室と九州をむすぶ美 -」
2021/10/9~12/5「海幸山幸 – 祈りと恵みの風景 -」
2022/2/8~3/21「最澄と天台宗のすべて」

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