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国宝-建築|西本願寺 書院(対面所・白書院)[京都]

国宝DB-建築

西本願寺のこと

浄土真宗の総本山で、正式名称は「本願寺」だが、元は1つの宗派が分裂した真宗大谷派(東本願寺)と区別しやすいため「西本願寺」と呼ばれることが多い。 元は、東山にあった親鸞聖人の廟堂が発展したもので、焼き討ちや移転を経て、豊臣秀吉の京都整備で現在の地に移った。 聚楽第から移築された建造物が現存するなど、多くの文化財を現在まで伝えている。

左『御影堂』と右『阿弥陀堂』はともに国宝

国宝『書院(対面所・白書院)』

書院は本願寺の正式な応接の場で、高位の人物との面会や寺の行事などが行われた。 書院は「対面所」と「白書院」で構成され、これとは別に門主の私的な空間として使われる『黒書院』があり、伝廊と共に国宝に指定されている。 

対面所は、江戸時代初期の元和4年(1618年)に建てられ、桃山式の絢爛な彫刻や障壁画で装飾されている。 対面所で最も広く中心的な部屋は、欄間に鴻(こう=コウノトリ)を透かし彫りにしており「鴻の間(こうのま)」と呼ばれ、ここから南能舞台を眺めることができる。 鴻の間の西側には、それぞれの部屋の意匠で呼ばれる、「雀の間」「雁の間」「菊の間」の小間が並んでいる。

対面所の北側に隣接する「白書院」は対面所よりやや古く、元は別の場所に建てられていたものを移築して接続している。 最も格の高い折上格天井の張られた「一の間(紫明の間)」から「二の間」「三の間(孔雀の間)」と続き、三の間は能舞台としても使えるようになっている。 一の間に面する庭には国宝『北能舞台』があり、白書院を見所としている。

西本願寺  国宝『書院(対面所・白書院)』
西本願寺  国宝『書院(対面所・白書院)』
西本願寺  国宝『書院(対面所・白書院)』

この国宝を観るには

西本願寺では、親鸞聖人の命日である毎月16日を「Shinran’s Day(親鸞聖人の日)」として、10時からの法要参拝者は書院の特別案内にも参加できる。 当日の9~10時の間に龍虎殿で受付をすませ、参拝証を受け取らないと特別案内に参加できない。

外観のみなら、境内の最南にある通路を進むと玄関や屋根を観ることができる。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-1817
【指定番号】00085
【種別】近世以前/住宅
【指定名称】本願寺書院(対面所及び白書院)
【ふりがな】ほんがんじしょいん(たいめんじょおよびしろしょいん)
【員数】1棟
【国】日本
【時代・年】元和4年(1618年)
【寸法・重量】桁行38.5m、梁間29.5m、一重、入母屋造、妻入、庇及び濡縁付、本瓦葺
【所在地】京都市下京区堀川通花屋町下る本願寺門前町
【重文指定日】1898.12.28
【国宝指定日】1952.11.22

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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