国宝『開山堂』
東大寺二月堂のやや西にあり、中には国宝『良弁僧正坐像』を安置する。 様式は「宝形造(ほうぎょうづくり)」で、建物の中心が一番高く同じ面積の三角形の屋根が四方にある形で、法隆寺の夢殿などは八柱の宝形造。 厨子をきっちりと囲むように柱があり、元はその大きさの堂宇だったが、50年後の1250年に移築された時に現在の大きさに増築された。
『開山堂』の名前の由来で、東大寺を開いた良弁僧正の法要の為に、東大寺中興の「重源上人」が内陣部分を建てた。 年に一度の公開日には重源上人像を安置する「俊乗堂」も公開される。
この国宝を観るには
通常は非公開で、年に一度12月16日の「開山忌」の法要後に一般公開される。 四月堂の隣にあるので、屋根だけはいつでも見える。
この国宝に安置される国宝
文化財指定データ
台帳・管理ID 102-2439
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
指定番号 00124
指定 近世以前/寺院
指定名称 東大寺開山堂
ふりがな とうだいじかいさんどう
員数 1棟
時代・年 鎌倉時代、建長2年(1250年)、内陣は正治2年(1200年)
構造・形式 桁行三間、梁間三間、一重、宝形造、本瓦葺
所在地 奈良市雑司町
所有者 東大寺
重文指定日 1898.12.28
国宝指定日 1953.03.31
鑑賞ログ
2017年12月
春日若宮おん祭で訪れた奈良で偶然拝観出来ました。 とてもこじんまりしたお堂で、大人2名がやっと並んで歩けるほどの外陣をぐるりと一周回ることができる。
中には案内の方もいて、以前はお堂自体がそのサイズだったという内陣の柱を指差して教えてくれ、よく見ると柱を支える基礎石がありました。 その時のサイズだとかなりこじんまりとしたお堂だったのだろうと思います。