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新薬師寺 本堂[奈良]

国宝DB-建築

新薬師寺のこと

光明皇后が聖武天皇の病気平癒を願って、天平19年(747年)に創建されたと伝わる。 創建当初は広大な敷地を持ち、現在の本堂とは別に金堂があり、7躯の薬師如来と脇侍に十二神将などが配される横に長いものだったという。 金堂は平安時代の台風で倒壊し、寺自体が荒廃した時代もあったが、鎌倉時代には現在の新薬師寺に近い形で復興した。

国宝『新薬師寺 本堂』

国宝 新薬師寺 本堂[奈良]

本堂は奈良時代の建物で、平家の焼き討ちや戦国時代の戦火でも焼け残った。 当時は本堂としてではなく修法などを行うためのものだったと考えられている。 内部は土間造りで、中央には直径9m高さ90cmほどの土壇が築かれ、中央に本尊の薬師如来を南向きに安置し、その周りを1週ぐるりと十二神将を外向きに配している。

国宝 新薬師寺 本堂[奈良]

横に7間(柱の間が7つ)奥に5間(柱の間が5つ)のやや平たい印象の堂で、屋根は入母屋造りになっている。 内部は天井を張らずに、骨組みなどを装飾のように見せる「化粧屋根裏」になっている。

国宝 新薬師寺 本堂[奈良]

この国宝でのイベント

毎年1月の修正会と4月の修二会には、聖武天皇の病気平癒のために行われた「薬師悔過」という法要が営まれ、仏の優れた32の特徴「三十二相」が唱えられる。 修二会では、東大寺二月堂のように大松明が本堂のまわりを回り、その後にも法要が行われる。

1月8日 15:00~ 薬師悔過、三十二相
4月8日 17:00~ 薬師悔過、三十二相
4月8日 19:00~ 松明11本、唄、散華、導師作法、神名帳

拝観情報

時間:9:00~17:00
料金:大人¥600、中高生¥350、小学生¥150

文化財指定データ

【台帳・管理ID】102-2465
【指定番号】00092
【種別】近世以前/寺院
【指定名称】新薬師寺本堂
【ふりがな】しんやくしじほんどう
【員数】1棟
【時代・年】710~793年
【寸法・重量】桁行七間、梁間五間、一重、入母屋造、本瓦葺
【重文指定日】1897.12.28
【国宝指定日】1952.11.22
【説明】本堂は様式上奈良時代のものと思われ、天平十九年光明皇后が新藥師寺を創立された時に建立されたものと見られる。 堂は内部に天井を張らず全部化粧屋根裏とし、中央に大きな円形仏壇を設けた珍らしい形式を持っている。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

鑑賞ログ

2019年1月

十数年ぶり?の訪問でした。 お正月ですが人もそれほどおらず、薄暗い本堂内で下から薬師如来と十二神将を拝観します。 外から見ると漆喰など綺麗で奈良時代の建物と思えませんが、中に入ると土間に化粧屋根裏で、古い時代の印象が強くなります。

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