住吉神社のこと
日本書紀によると、神宮皇后が住吉の神の加護で三韓征伐に向かい、その神託によって帰国後にこの地に荒魂を祀られた。 軍事と海上交通の神として尊崇を受け、武士の参拝や保護を多く受けてきた。 長門国の一の宮で、大阪・福岡とともに日本三大住吉神社とされる。
国宝『住吉神社 本殿』
本殿は、南北朝時代の武将で、室町幕府では周防・長門・石見の守護大名となる「大内弘世」が、応安3年(1370年)に寄進したもの。 手前には朱塗りの「拝殿」があり、これは天文8年(1539年)に毛利元就が寄進している。
5つの社殿を合の間(あいのま)で連結し、檜皮葺で手前がやや長くなる流造(ながれづくり)の屋根を乗せる「九間社流造」をしている。 各社殿の正面には千鳥破風が乗り、春日造りの要素も入っている。
一番左が第一殿で、順に第五殿まで、ご祭神は以下の通り
第一殿 住吉三神(表筒男命・中筒男命・底筒男命)お祓の神・交通の神・開運の神
第二殿 応神天皇(八幡大神)産業の神
第三殿 武内宿禰命(高良明神)長寿の神
第四殿 神功皇后(息長帯比売神)安産の神
第五殿 建御名方命 (諏訪明神)武道の神
アクセス
下関駅・新下関駅などからサンデンバス「一の宮」下車、徒歩約5分
「しものせき観光1日フリー乗車券」のエリア内
住吉神社のご朱印
文化財指定データ
【台帳・管理ID】102-3199
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00159
【種別】近世以前/神社
【指定名称】住吉神社本殿
【ふりがな】すみよしじんじゃほんでん
【員数】1棟
【時代・年】応安3年(1370年)
【構造・形式】九間社流造、正面五か所千鳥破風付、檜皮葺
【附指定】玉殿5基、棟札4枚
【所在地】山口県下関市楠乃
【国宝指定日】1953.11.14
鑑賞ログ
2019年8月
一の宮らしいとても立派な神社です。 本殿は大内氏、拝殿は毛利氏による寄進と、地元らしくて良い。 大内氏が寄進した楼門は明治に壊されてしまったということです。