垂迹画とは
神仏習合の中から出来た「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」という思想があり、日本の神々は仏が化身して現れたものだという考え方。 例えば天照大神は大日如来や十一面観音が本地仏となる。 垂迹画(すいじゃくが)はそれを絵にしたもの。
国宝『那智滝図』
この画は熊野の飛瀧権現(ひろうごんげん)を描いてあり、ご神体である滝だけを描いた垂迹画はこの一例のみ。 岩の表現などに中国の宋や元の影響が見られる。
景色として下方に描かれた卒塔婆や拝殿などから、亀山上皇が熊野詣をした後に京に戻っても眺められるように描かれたという説がある。
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この国宝を観るには
根津美術館の収蔵品の中では公開が少ないもので、数年に一度しか公開されない。
文化財指定データ
台帳・管理ID 201-7
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
指定番号 00007-00
指定名称 絹本著色那智滝図
ふりがな けんぽんちゃくしょくなちたきず
員数 1幅
国・時代 日本・鎌倉時代
所有者 根津美術館
国宝指定日 1951.06.09