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情報|根津美術館「根津美術館の国宝・重要文化財」2020/11/14~12/20[東京]

情報-博物館・美術館

根津美術館のこと

東京の「根津美術館」は、谷根千の根津にあるのではなく、港区の青山にあります。 ではなぜ根津美術館かというと、実業家で東武鉄道の社長などもつとめられた根津嘉一郎氏のコレクションを元に、根津家の邸宅を美術館にしたためです。 現在、7件の国宝と88件の重要文化財を所蔵して、年に6~7回の特別展が企画されています。

美術館の奥には、都心とは思えないような日本庭園が広がっていて、人気の所蔵品「燕子花図」のように群生する燕子花を楽しめる池があり、いくつかの茶室もあります。 立地の良さと日本らしさからかVIPの訪問も多く、令和元年(2019年)の即位の礼では、英国のチャールズ王太子やスウェーデンのグスタフ国王とヴィクトリア王太子も訪問されました。 

根津美術館の国宝・重要文化財 展

初代嘉一郎氏が蒐集した膨大な美術品を公開するため、2代嘉一郎氏が昭和15年(1940年)に財団を設立しました。 美術館の開館は翌年になるようですが、昭和16年末に真珠湾攻撃があったので、世の中が騒がしくなりつつある戦争前夜の頃ですね。

今年2020年は財団設立から80周年にあたり、すべての国宝・重要文化財あわせて95件が公開される、その名も「根津美術館の国宝・重要文化財」が開催されます。 展覧会の出展リストには、国宝や重要文化財に◎印などが付けられることが多いんですが、今回のリストには◎がズラリと並んで圧巻ですよ。

根津美術館の国宝・重要文化財 チラシ

この展覧会で観られる国宝

今回、根津美術館の所蔵するすべての国宝が公開されますが、会期6週間を3期に分けていて、短いものは2週間しか公開されません。 しかも現在の根津美術館は、新型コロナ対策で完全事前予約制になっています。 早めに予定を立てて、狙った日にしっかり予約を入れたいです。

禅機図断簡(布袋蔣摩訶問答図)因陀羅筆

通期展示

中国の謎の画僧「因陀羅」による仏教説話の水墨画「禅機図断簡」で、都内の5つの美術館に分蔵されています。 根津美術館にあるのは「布袋蔣摩訶問答図」で、布袋さんの禅問答の様子を描いています。

那智滝図

通期展示

滝自体をご神体とする和歌山県の那智の滝を描いた絵ですが、仏が神の姿で現れたとする「本地垂迹説」によって、飛滝権現を描いた垂迹画です。 根津美術館所蔵の絵画の中では公開が少なめですが、今回は期間を通して公開されるようです。

根本百一羯磨

通期展示

奈良時代の古写経で、唐風の書体で通常より大きな文字で書かれています。

無量義経・観普賢経

A期(11/14~11/29)無量義経
B・C期(12/1~12/20)観普賢経

こちらも経典ですが、平安時代の華やかな装飾経です。 茶系の色合いの異なる紙を継いで金箔を散らし、和様の繊細な文字が並びます。

漁村夕照図 牧谿筆

A期(11/14~11/29)

中国の画僧「牧谿」による、中国の水辺の名所を8つ集めた「瀟湘八景」の1つで、元は足利義満のコレクション「東山御物」でした。 2週間しか公開されませんので、ご注意ください。

燕子花図 尾形光琳筆

B期(12/1~12/13)

尾形光琳の代表作とも言える、金地に群生した燕子花を描いた屏風です。 今回は2週間しか公開されませんが、毎年GW前後の燕子花のシーズンに公開されることが多いので、見逃しリベンジしやすい作品です。

鶉図 伝 李安忠筆

B・C期(12/1~12/20)

南宋の宮廷画家「李安忠」の筆だと伝わる1枚で、李安忠は鶉の名手だったのだそうです。 これも旧東山御物で、足利義教の所蔵を示す印が押されています。

展覧会 概要

※今回の展覧会は、日時指定券の事前購入が必要です。

期間:2020/11/14~12/20
休館:毎月曜日(11/23は開館、11/24が休館)
時間:10:00~17:00(入館は30分前まで)
料金:一般¥1,500、学生¥1,200、中学生以下無料

根津美術館 公式サイト

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