柴門新月図[藤田美術館/大阪]

柴門新月図[藤田美術館/大阪]

詩画軸とは

鎌倉時代に仏教の禅が日本に伝わると、画の様式「水墨画」も一緒に伝わった。 日本へ伝来した当初は禅問答や禅のエピソードなどを描いたものが中心だったが、山水画が描かれるようになる。 室町時代に入り「五山文化」として禅が文化の中心になると、詩会など中国の文人的な趣味が広がり、画軸の上部などに漢詩(漢詩以外にも歌や文章をまとめて「賛」という)を書くようになる。

画に対して1名が賛を描いたり、画と賛を同一人物が書く「自画自賛」の他、送別の記念などで寄せ書き的に複数人が書くことも盛んに行われた。

国宝『柴門新月図』

序文に「応永十二年(1405年)」とあり、年代がはっきりしている中では最古の詩画軸である。 中国・唐時代の詩人「杜甫」の「南隣詩」からの一節「送別」をテーマとしており、序文は「玉?梵芳(ぎょくえんぼんぽう)」が、「大因良由」他18名の僧が賛を書いている。 画の作者は不明。

画の構図は画題の通り、竹やぶに囲まれた鄙びた柴垣の門の前で、2人の人物が別れの挨拶を交わしている。 門に近い方の人物がこの家の主人、もう1人が客で少し離れた所には従者と思われる子供がいる。 空には月が出ている。

この国宝を観るには

※2018年~2022年は展示室の建替で休館中

春・秋の3ヶ月ずつの企画展のみ開館する「藤田美術館」の所蔵で、同館での公開される場合がある。 他美術館・博物館へ貸し出される場合もある。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-64
【指定番号】00060-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本墨画柴門新月図
【員数】1幅
【国】日本
【時代・年】応永12年(1405年)
【ト書】応永十二年玉?梵芳の序並に大因良由等十八僧の賛がある
【所有者】藤田美術館
【国宝指定日】1952.11.22

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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