玄奘三蔵絵[藤田美術館/大阪]

玄奘三蔵絵[藤田美術館/大阪]

玄奘三蔵とは

「三蔵」とは仏教経典類の総称のことで、元はサンスクリット語で書かれていた仏教経典を漢訳したものが日本に伝わっている。 経典に精通したり翻訳した人物に「三蔵」を付ける場合があり、多くの経典を翻訳した「玄奘(げんじょう)」が尊称のような形で「玄奘三蔵」と呼ばれた。

玄奘三蔵が西域(インドや中央アジア)で十数年を過ごし、経典や仏像などを携えて中国に戻ってから、その報告書を「大唐西域記」として太宗皇帝に献上した。 それを元に孫悟空でなじみの深い「西遊記」が書かれた。

国宝『玄奘三蔵絵(法相宗秘事絵詞)』

日本の法相宗は、入唐して玄奘三蔵の弟子になった「道昭」が伝えたことに始まり、玄奘三蔵も法相宗の八祖に数えられている。 この絵巻は、玄奘三蔵の生涯の事績を12巻にまとめたもので、特に西域への旅の描写が高く評価されている。 画の舞台は中国からインドにかけてだが、やまと絵の技法で色彩豊かに華やかに描かれている。

作者の記載は無いが、画風が「春日権現霊験記」に似ているので、同作の作者で鎌倉時代の「高階隆兼(たかしなたかかね)」の作か、その一門の作だと推定されている。 高階隆兼は御所の「絵所預(えどころあずかり)」で、宮中の絵所(画所)に所属し調度品や絵巻物などを製作した。 

この国宝を観るには

※2018年~2022年は展示室の建替で休館中

春・秋の3ヶ月ずつの企画展のみ開館する「藤田美術館」の所蔵で、同館での公開される場合がある。 他美術館・博物館へ貸し出される場合もある。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-154
【指定番号】00145-00
【種別】絵画
【指定名称】紙本著色玄奘三蔵絵〈/(法相宗秘事絵詞)〉
【員数】12巻
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【所有者】藤田美術館
【国宝指定日】1969.06.20 

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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