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国宝-絵画|普賢菩薩像[豊乗寺/鳥取]

国宝DB-絵画

国宝『普賢菩薩像』

普賢菩薩は、釈迦如来を中尊とする釈迦三尊像の脇侍として白象に乗った姿が仏像や仏画になっているが、単尊としても作例が多い。 平安時代の中~後期には、女人救済を説く法華経が人気を集め、普賢菩薩像は女性の念持仏として多く制作された。

この普賢菩薩像は平安後期のもので、縦が約1m×幅約50cmほどと、それほど大型ではない掛軸状の仏画。 彩色と截金が施された華やかなもので、豊満な容姿は、同時代の東京国立博物館蔵『普賢菩薩像』よりも古い様式がみられる。 寺伝によると、戦火の際には当時の住職が宝物類を地中に埋め、焼失を免れたという。

豊乗寺のこと

鳥取県の内陸部で、岡山県との県境にも近い八頭郡智頭町は、因幡街道の宿場町智頭宿(ちずしゅく)があり、古い社寺が多く残る。 豊乗寺(ぶじょうじ)は、空海の実弟で弟子でもある「真雅(しんが)」が建立したと伝わり、古くは伽藍が立ち並んでいたが、戦国時代に戦火に遭いそのほとんどを失った。 江戸時代に再建された堂宇が残り、戦火を免れた寺宝のいくつかは、文化財に指定されている。

この国宝を観るには

東京国立博物館に寄託されており、数年に1度程度は公開される。

公開履歴

2023/6/6~7/2 東京国立博物館 国宝室
2022/3/1~3/21 九州国立博物館「最澄と天台宗のすべて
2021/10/12~10/31 東京国立博物館「最澄と天台宗のすべて
2020/10/6~11/1 東京国立博物館 国宝室
2018/5/8~5/27 東京国立博物館「名作誕生-つながる日本美術」
2014/11/26~12/7 東京国立博物館「日本国宝展」
2012/11/27~12/24 東京国立博物館 国宝室

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-68
【指定番号】00065-00
【種別】絵画
【指定名称】絹本著色普賢菩薩像
【ふりがな】けんぽんちゃくしょくふげんぼさつぞう
【員数】1幅
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】豊乗寺
【国宝指定日】1952.11.22
【説明】法華信仰を背景に平安時代に描かれた仏教画。東京国立博物館の作品と並び称される普賢菩薩像の傑作である。守護する法華信仰者の前に現前した姿は,金銀箔を糸のように切って貼り付ける切金の技法により華やかにかつ繊細に荘厳されている。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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