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国宝-彫刻|千手観音坐像[葛井寺/大阪]

国宝DB-彫刻

葛井寺(ふじいでら)のこと

聖武天皇の勅願によって行基が創建したと伝わるが、古代の豪族「葛井氏」の氏寺だったという説もある。 所在地は大阪府藤井寺市で、字は異なるが葛井寺が由来となっている。 数度の兵火や、地震などの自然災害にも見舞われており、現在残る堂宇は江戸時代頃の再建が中心である。

国宝『千手観音坐像』

奈良時代に脱活乾漆で作られた、蓮華座の上に座す千手観音で、聖武天皇の勅願で作られ行基によって開眼したと寺伝に残る。 1本1本の手の平には「目」が描かれており「千手千眼観世音菩薩」とも呼ばれる。 

一般的に千手観音像は、腕1本が25を表し、40本構成で1,000本とされることが多いが、この像は、合掌する大きな手2本、その後ろに小さな1,001本の手と、道具を持つやや大型の手が40本、合計1,043本の手を持っている。 この手は木心乾漆で作られており、本体ではなく後ろの柱に取り付けられているが、正面からは仏像から出ているように見える。

千手観音坐像[葛井寺/大阪]

この国宝を観るには

中秘仏で、普段は厨子が閉ざされている。 毎月18日の縁日と、8/9の千日まいりの日にご開帳される。 毎月18日の縁日では、14時からの法要と、14:30からの護摩祈祷があり、誰でも参加することができる。

隣駅「土師ノ里駅」や「道明寺駅」近くにある「道明寺」には秘仏の国宝『十一面観音立像』があり、毎月18日と25日にご開帳される。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-214
【指定番号】00053-00
【種別】彫刻
【指定名称】乾漆千手観音坐像(本堂安置)
【ふりがな】かんしつせんじゅかんのんざぞう
【員数】1躯
【国】日本
【時代・年】奈良時代
【所在地】葛井寺
【国宝指定日】1952.11.22

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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