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国宝-彫刻|不空羂索観音坐像(康慶作)[興福寺南円堂/奈良]

国宝DB-彫刻

南円堂

南円堂は、平安時代初期に藤原冬嗣が父の菩提を弔うために創建し、何度か火災にあうが再建され、現在の建物は江戸時代に造られた。 柱が朱で塗られるなど、華やかな印象で、運慶の父で仏師としての師でもある「康慶」一門による11躯の仏像が安置されており、全て国宝の指定を受けている。

興福寺 南円堂

国宝『不空羂索観音坐像』康慶作

南円堂の仏像は、運慶の父で師匠でもある「康慶(こうけい)」によって、文治5年(1189年)に制作され、11躯全てが国宝に指定されている。 不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)は南円堂の本尊で、像高は336cmと非常に大型の坐像。

不空羂索観音は観音が変化した姿で、狩猟に使う縄上の罠「羂索」を手に持ち、衆生を救うとされる。 天台系では六観音に数えられ、真言系で不空羂索観音のかわりに六観音に入る准胝観音と共に、七観音ともされる。

像姿が一定でない不空羂索観音だが、この像は日本で最も多い1面3目8臂で、1つの顔に3つの目、8本ある手の1つには羂索を持ち、肩には鹿皮をまとう。 非常に華やかな彫りの光背を持ち、秘仏だったため表面の金箔もよく残っている。

国宝『不空羂索観音坐像(康慶作)』興福寺南円堂/奈良
国宝『不空羂索観音坐像(康慶作)』興福寺南円堂/奈良

この国宝を観るには

10/17に営まれる法要と、数年単位で企画される特別公開で内部を拝観できる。

2019/10/17~11/10 北円堂・南円堂 同時公開
2013/4/12~6/2 北円堂・南円堂 同時公開

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-218
【指定番号】00056-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造不空羂索観音坐像〈康慶作/(南円堂安置)〉
【ふりがな】もくぞうふくうけんさくかんのんざぞう
【員数】1躯
【時代・年】1189年
【作者】康慶
【所有者】興福寺
【国宝指定日】1952.11.22

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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