国宝『板彫十二神将』
厚さ3cm前後の板に浮き彫りされた十二神将像で、元は東金堂の本尊薬師如来坐像の台座周辺に飾られていたと考えられる。 高さ90~100cmほど、横幅33~43cmで、12面全てが揃い、元は彩色されていたというが、現在はほとんど残っていない。
板彫十二神将の尊名
1.毘羯羅(びから)大将像
興福寺 公式Webサイト
2.招杜羅(しょうとら)大将像
3.真達羅(しんだら)大将像
4.摩虎羅(まこら)大将像
5.波夷羅(はいら)大将像
6.因達羅(いんだら)大将像
7.珊底羅(さんていら)大将像
8.頞儞羅(あにら)大将像
9.安底羅(あんていら)大将像
10.迷企羅(めきら)大将像
11.伐折羅(ばさら)大将像
12.宮毘羅(くびら)大将像
この国宝を観るには
興福寺の国宝館で常時公開されている。
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-243
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00080-00
【種別】彫刻
【指定名称】板彫十二神将立像
【ふりがな】いたぼりじゅうにしんしょうりゅうぞう
【員数】12面
【国】日本
【時代・年】平安時代
【所有者】興福寺
【国宝指定日】1953.11.14
鑑賞ログ
2019年5月
阿修羅くんなど有名な仏像がたくさんあるので、いつ来ても混んでいる国宝館です。 混んでいるから仕方がないのですが、こちらの展示にはキャプションが全くないのです。 立ち止まってスマホを見ることもはばかられますし、鑑賞に必要な下知識は訪問前に頭に叩き込まないといけません。
板彫十二神将は、国宝と意識してから訪問するまで、ほとんど印象に残っていませんでした。 ちょっと地味な展示品扱いですが、厚みのある板に浮き出された十二神将の動きが、なんともかわいらしいのです。 こちらの東金堂や新薬師寺の十二神将のような、ガーっとした迫力はないですが、独特の動きの感じがあるんです。 ちょっと棟方志功的な表情や動きで、とても魅力的な十二神将です。