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国宝-彫刻|薬師如来・両脇侍像[勝常寺/福島県]

国宝DB-彫刻

国宝『薬師如来・両脇侍像』

薬壺を持った薬師如来坐像と脇侍の日光月光菩薩立像の三尊像で、勝常寺が創建された平安時代前期に作られたと考えられる。 薬師如来像は、ケヤキの一木から掘り出した後に前後に割って内刳りをしてから割矧造矧ぎあわせる「割矧造」の技法がとられている。 日光月光菩薩像もケヤキの一木で背面から内刳りを施され、漆と木粉を混ぜたもので表面の造形を行う「乾漆」の技法も使われている。

勝常寺と徳一のこと

藤原仲麻呂の子といわれる僧「徳一(とくいつ)」は奈良で法相宗を修め、若い頃に東国に移り(流されたとする説もある)会津の恵日寺や筑波山の中禅寺を開いた。 空海や最澄らが唐からもたらした新しい仏教勢力に疑問を呈し、最澄との間には数年に及ぶ三一権実論争が交わされた。

東国には徳一の創建とされる古刹が多く、勝常寺もその1つとされ、創建当時は多くの伽藍を構えていたようである。 創建当時の仏像が多く残っているが建物は残っておらず、国宝の薬師三尊を安置する室町時代に建てられた旧講堂(現薬師堂)が最古の建造物。

この国宝を観るには

勝常寺の拝観は4/1~11/15で、境内は9~16時の拝観時間内は予約無しで参拝できるが、仏像の拝観には事前予約が必要で灯明料を納める。

寺外での公開

2023/5/9~6/11 東北歴史博物館「悠久の絆 奈良・東北のみほとけ展
2015/1/14~4/5 東京国立博物館「みちのくの仏像」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-286
【指定番号】00122-00
【種別】彫刻
【指定名称】木造薬師如来及両脇侍像
【ふりがな】もくぞうやくしにょらいおよびりょうきょうじぞう
【員数】3躯
【時代・年】平安時代
【所有者】勝常寺
【重文指定日】1903.04.15
【国宝指定日】1996.06.27

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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