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国宝-工芸|鼉太鼓(だだいこ)[春日大社/奈良]

国宝DB-工芸

国宝『鼉太鼓』

鼉太鼓(だだいこ)は、雅楽や舞楽などの演奏に用いられる最も大型の太鼓で、太鼓の周囲に宝珠形の板で装飾し、頂上には月と太陽を模した飾を付ける。 この鼉太鼓は源頼朝が寄進したという伝承があり、長く興福寺に伝わったが、明治5年(1872年)に春日大社に移され、昭和51年までは春日若宮おん祭で使用されていた。 

3つ巴の太鼓を龍の彫刻で囲み、頂上に金の日輪を飾る左方(向かって左)は「唐楽」に、2つ巴の太鼓を鳳凰の彫刻で囲み、頂上に銀の月輪を飾る右方は「高麗楽」用で、一対となる。 鎌倉時代頃に制作されたと考えられ、彫刻は慶派仏師が関わったと推察されている。

春日大社国宝殿1階にある鼉太鼓のレプリカ

春日若宮と「おん祭」のこと

春日大社の摂社「若宮神社」のご祭神は、国宝『春日大社本殿』の第3殿に祀られる「天児屋根命」と第4殿の「比売神」との御子神「天押雲根命(あめのおしくもねのみこと)」で、水の神として本殿に合祀されていた。 水害による飢饉や疫病を鎮めるため、時の関白藤原忠通が保延元年(1135年)に社殿を造営して祭礼を行い、これが今に続くおん祭の始まりである。 おん祭は、12/17の0時に若宮神をお旅所に遷し、その前で数々の祭礼や演芸を行ってもてなし、12/18の0時前には神社に戻るというもので、9百年近く途切れることなく続けられている。

春日大社 若宮神社

この国宝を観るには

2018年に修理を終えてからは、国宝殿の2階展示室内に安置され、国宝殿の開館時には観ることができる。 国宝殿の1階には、春日若宮おん祭で使用される鼉太鼓のレプリカが展示され、制作当時の姿を観ることができる。

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-5383
【指定番号】00257-00
【種別】工芸品
【指定名称】鼉太鼓
【ふりがな】だだいこ
【員数】1対
【時代・年】鎌倉時代
【所有者】春日大社
【重文指定日】1901.03.27
【国宝指定日】2020.09.30
【説明】鎌倉時代の作品。中央に大型の太鼓を据え、その周囲に火炎型太鼓縁を廻らす。縁は、檜寄木造りで、両面彫出しとし、中央に太鼓型を刳り、周縁に連珠文帯を設ける。下方は雲文、上方には、一基は双龍、一基は鳳凰を別材貼付けとして、それぞれ相向かう形に表す。尖頂は火炎状の透かし彫りとし、それぞれに光芒を備えた金または銀の輪光を据える。基台は、木製で、周囲に朱漆塗りの欄干を廻らす。火炎型の縁の左右が大きく張り出して丸みが強く、龍、鳳凰、雲文や火炎型なども彫りが肉厚で、力強い造形を示す。平安時代の雰囲気を残す鎌倉最初期の遺例として、極めて貴重な資料である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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