太刀 銘三条 名物三日月宗近[東京国立博物館]

太刀 銘三条  名物三日月宗近[東京国立博物館]

国宝『三日月宗近』

「天下五剣」の1つに数えられる三条宗近の作で、刀身に三日月形の打除けと呼ばれる波紋があるのでこの名で呼ばれるようになった。 制作年代には諸説あり、一条天皇の御代から12世紀の平安中~後期とされる。

国宝 太刀 銘三条(名物三日月宗近)

腰から茎にかけて(手に持つ部分に近い側)強く反り、先にはほとんど反りがみられない。 附として、桃山時代以降に作られたとされる菊と桐の金梨地「糸巻太刀拵鞘」がある。

国宝 太刀 銘三条(名物三日月宗近)

秀吉の正妻「高台院」が徳川秀忠に贈り、第二次大戦後まで徳川将軍家の所有となる。 戦後に徳川家から個人に渡るが、1992年に東京国立博物館に寄贈され現在に至る。 高台院より前の所有者は諸説あり特定されていない。

国宝 太刀 銘三条(名物三日月宗近)

刀工「三条宗近」

京都の三条あたりに住した刀工で「三条小鍛冶」とも呼ばれ三条派の祖とされる。 皇后定子と藤原道長の娘中宮彰子の並び立つ貴族文化の華開いた「一条天皇」の刀を鍛えたと伝わる。 銘は「三条」や「宗近」があるが、作刀がそれほど残っておらず、半ば伝説の人物になっている。 日本刀が現在の形になった最初期の刀工で、反りが高く細身で優美な姿が特徴とされる。

天下五剣

5口の名刀のことで、室町時代頃までには成立していたが、成立についての詳細はわかっていない。

・鬼丸(国綱作)御物
・童子切(安綱作)東京国立博物館 ※国宝
・三日月宗近(三条宗近作)東京国立博物館 ※国宝
・大典太(光世作)前田育徳会 ※国宝
・数珠丸(恒次作)本興寺 ※重要文化財

この国宝を観るには

所蔵している東京国立博物館で1~2年に一度は展示され、常設展で展示される場合は写真撮影も可能。

2019/7/23~9/29 東京国立博物館 13室

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-298
【指定番号】00012-00
【指定名称】太刀〈銘三条(名物三日月宗近)/〉
【ふりがな】たち〈めいさんじょう(めいぶつみかづきむねちか)〉
【員数】1口
【国・時代】日本・平安時代
【寸法・重量】刃長80cm 反り2.7cm 元幅2.9cm 先幅1.4cm 鋒長2.1cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、腰反り高く踏張り強く、小鋒。鍛は小板目約り、大肌交じり、地沸厚くつく。刃文は小乱れで小足入り、匂深く小沸よくつき、刃縁に反って半月形の打のけ風の模様が頻りにかかる。帽子は二重となり、先小丸ごころに掃きかける。茎は生ぶで、雉子股形となり、鑢目不詳、目釘孔二。佩裏の目釘孔中央に銘がある。
【奥書・銘文】三条
【伝来】高台院遺物-徳川秀忠-徳川将軍家伝来
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1951.06.09
【説明】三条銘については、古来宗近同人と伝え、その有銘確実の現存作は極めて少ない。本太刀は、優れて美しい姿、肉置きにも湾刀としての最古の風韻を漂わせる。室町時代以来「天下五剣」の一つに数えられ、刃文の形から三日月の号がある。附の糸巻太刀は、柄を失うが、金平目地に五七桐紋を金蒔絵し、赤銅魚々子地に三日月、雲、桐を配した金具を施した桃山時代の鞘である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

鑑賞ログ 2018年11月

京都国立博物館「今日のかたな展」
一番人気で最前列で観るためには、館内にある専用の列を並ばねばならず、並ばなくてもいい後方から拝見。 それも歩きながらなので「見た」という事実だけで感想は綺麗だな、くらい。

鑑賞ログ 2019年7月

今回は東博の常設展なので、ゆったり鑑賞できます。 それでもここだけは簡単なガードの鎖が置かれています。 平安中~後期の刀で、実戦用ではないのでしょうというとても綺麗な刀です。 それでも長さがあってシュッとしているので華奢というのではなくエレガントな刀。

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