太刀 銘 正恒[鶴岡八幡宮/神奈川]

国宝データ-刀剣

国宝『太刀 銘 正恒』

備中(現在の岡山県)青江派の刀工「正恒」による太刀で、鎌倉時代頃に作られ「古青江」に分類される。 古青江は更に「青江派」と「妹尾派」に分けられ、正恒は妹尾鍛冶の代表的な刀工の1人とされる。 正恒という刀工は、その作の5口が国宝に指定される古備前派の刀工など数名いるが、古青江の正恒による刀剣で国宝に指定されたのは、この太刀1本のみ。

縮緬肌と呼ばれる小板目に小杢目が混じる地鉄で、腰の反りが強く、切先は小ぶりな小切先と、この時代の青江派の特徴がよく出ている。 江戸時代の武家で格調が高いとされ、贈答や奉納にも用いられた、柄と鞘の一部を糸(平打紐)で巻いた「糸巻拵」が、国宝の附指定になっている。

鶴岡八幡宮は、源氏の氏神としてである八幡神を、京都の石清水八幡宮から勧請し、鎌倉幕府以来武家の尊崇が厚く、徳川将軍家も代々厚く庇護し、社伝の造営などを行っている。 この太刀は、元文元年(1736年)に8代将軍の徳川吉宗が社伝の修復をした時に奉納したものだと伝わっている。

この国宝を観るには

鶴岡八幡宮の境内に建つ「鎌倉国宝館」に寄託されており、寄託品の中では機会は少ない方だが、同館の展覧会で数年に1度は観られる。

鎌倉国宝館

公開履歴

2018/10/20~12/2 鎌倉国宝館「鎌倉国宝館1937-1945」

鶴岡八幡宮の国宝

籬菊螺鈿蒔絵硯箱
古神宝類(袿・武具)

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-334
【指定番号】00047-00
【種別】工芸品
【指定名称】太刀〈銘正恒/〉
【ふりがな】たち〈めいまさつね〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【作者】正恒
【寸法・重量】刃長78.2cm、反り3.0cm、元幅3.0cm、先幅1.8cm、鋒長2.7cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、小鋒、腰反り高く踏ん張りがある。鍛は小板目杢目交じり、地沸細かにつき、地景入り、地斑交じり、いわゆる縮緬肌となる。
【画賛・銘等】「正恒」
【附指定】糸巻太刀拵
【所有者】鶴岡八幡宮
【国宝指定日】1952.03.29
【説明】正恒は、妹尾鍛冶といわれ『古刀銘盡』によると養和頃活躍している。作風は古青江に共通し、杢がかり地斑が現れて縮緬肌となり、刃文は沸出来の小乱れを焼き、銘を佩表に切る。本太刀は古青江正恒の特色を全て備えて、姿美しく、最高の出来である。八代将軍吉宗奉納。

出典:国指定文化財等データベース一部抜
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