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国宝-工芸|太刀 銘 則房[ふくやま美術館/広島]

国宝DB-刀剣

片山一文字 則房のこと

則房は、鎌倉時代中期に備前(現在の岡山県)福岡一文字派の刀工として活躍した後、備中の片山に移り「片山一文字派」と呼ばれるようになる。 一文字派の特徴である、華やかな丁子乱れの刃文を得意とした。 この太刀の他、無銘だが則房の作と極められている『刀 無銘 則房』が国宝に指定されている。

国宝『太刀 銘 則房』

則房による太刀で、「則房」の銘が入っている。 現在は77cmほどだが、元は90cmを超える長大な太刀だったのを、4寸(約12cm)ほど磨り上げたもの。 徳川6代将軍家宣の次男誕生を祝って、先代の5代将軍綱吉が贈ったもので、以後は徳川将軍家に伝来した。 近年では、エフピコ創業者の小松安弘氏が所有していたが、死後に遺族から福山市に寄贈された。

この国宝を観るには

所蔵するふくやま美術館では「小松安弘コレクション展示」として、毎回2口の刀剣を展示して、1年をかけて全14口を公開している。 

公開履歴

2023/2/4~3/19 ふくやま美術館「名刀 江雪左文字
2021/4/7~5/12 ふくやま美術館「小松安弘コレクション展示」
2019/12/18~2020/4/5 ふくやま美術館「所蔵品展」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-383
【指定番号】00095-00
【種別】工芸品
【指定名称】太刀〈銘則房/〉
【ふりがな】たち〈めいのりふさ〉
【員数】1口
【国】日本
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】身長77.3cm、反り3.2cm、元幅3.0cm強、先幅2.2cm、鋒長3.0cm強、茎長22.7cm
【品質・形状】鎬造、庵棟、磨上げながら反り高く、鋒猪首。鍛小板目肌約り、乱映立つ。刃文大丁子、住花交じり、足葉頻りに入り、逆ごころの刃交じり、匂深い。帽子乱込み小丸。
【画賛・銘等】「則房」(房は下半を切る)
【所在地】ふくやま美術館
【重文指定日】1931.12.14
【国宝指定日】1953.03.31
【説明】片山一文字則房の作。磨り上げてはいるが、一文字派最盛期の華麗で豪壮な作風をよく示した大作。現存する在銘の作の中でも白眉で地刃健全である。徳川将軍家伝来。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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