金銀鍍透彫華籠[神照寺/滋賀]

金銀鍍透彫華籠[神照寺/滋賀]

華籠とは

「華籠(けこ)」は法要などの時に用いる仏具で、蓮の花びらを模った紙などをまく「散華(さんげ)」を入れるもの。 古くは竹を編んだものが用いられたが、時代が下がると金工や漆工で作られ、装飾性の高いものが増えていく。 ごく浅いザル状のものが多い。

散華は法会で蒔かれるが、記念品として配布されることもある

神照寺のこと

びわ湖の北東岸、長浜駅から3~4kmの距離にある「神照寺(じしょうじ)」は、宇多天皇の勅命で寛平7年(895年)に建立された古刹で、平安~鎌倉時代には300を超える堂宇が連なる大寺院であった。 国宝の華籠16枚の他にも、平安~鎌倉期の仏像などの寺宝が伝わる。 足利尊氏が、弟の直義と和解した時に宿泊し、萩を植えたことから「萩の寺」として有名で、境内では2万株の萩が見られる。

国宝『金銀鍍透彫華籠』

銅を透かし彫りにし、鍍金・鍍銀を施した華籠で、平安~南北朝時代に作られた16枚が現存する。 透かしは「宝相華唐草文」で、蓮・ザクロ・ボタンなどを図様化した花が、唐草の先に咲いたようにデザインされた模様。 博物館では模様の名前から「金銀鍍宝相華唐草透華籠」「宝相華文透彫華籠」などと表記されることもある。

この国宝を観るには

東京・京都・奈良の国立博物館に寄託されており、常設展などで展示される機会が比較的多く、1~2年に1度は観ることができる。

公開履歴

2020/3/10~6/14 東京国立博物館 13室
2019/8/14~9/16 京都国立博物館「京博寄託の名宝展
2019/7/13~9/23 奈良国立博物館 名品展
2018/10/2~12/25 東京国立博物館 13室

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-370
【指定番号】00082-00
【種別】工芸品
【指定名称】金銀鍍透彫華籠
【ふりがな】きんぎんとすかしぼりけこ
【員数】16枚
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】径28.5cm内外、深3.9cm内外、露金具長4.2cm
【品質・形状】銅の円板を皿形に打ち、これに宝相華唐草文を切り透かす。外面は肉彫りとして、時に線刻を用い、内外両面を鍍金し、外部は花弁など随所を鍍銀する。
【所有者】神照寺
【国宝指定日】1952.11.22
【説明】華籠は法会の際に散華を盛る器で、竹や乾漆製のものもある。本華籠は、銅の円板を皿形に打って、その全面に宝相華唐草文を地透かしにし、鍍金、鍍銀を施したものである。  錯雑した文様を巧に駆使して生硬に陥らず、細部の仕上げにも拘泥していない。自在に鏨を駆使して優婉な趣を発揮しており、彫金工芸の遺品の中でも屈指の優品といえる。

出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋

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