浮線綾螺鈿蒔絵手箱[サントリー美術館/東京]

浮線綾螺鈿蒔絵手箱[サントリー美術館/東京]

国宝『浮線綾螺鈿蒔絵手箱』

手箱は、平安~鎌倉時代に貴婦人が手元に置き、化粧品や身の回りの道具を納めたもので、神社への奉納品にもされた。 浮線綾(ふせんりょう)は公家の有職文様で、花鳥などを幾何学的に丸くデザインし、装束の模様として発達した。 綾織物に模様が線上に浮くように織られたので、この名で呼ばれる。

この手箱は、沃懸地の蒔絵に螺鈿細工で浮線綾模様を表している。 蓋の甲はやや盛り上がり、蓋の裏には外側の幾何学的な模様とは対照的に、30種類にも及ぶ草花が、柔らかい折枝の表現で描かれている。

サントリー美術館「生活の中の美」チラシより

この国宝を観るには

所蔵館のサントリー美術館で公開されることがあるが、3~5年に1度程度とそれほど多くない。

公開履歴

2020/7/22~9/13 サントリー美術館「ART in LIFE,LIFE and BEAUTY
2017/5/31~7/17 サントリー美術館「神の宝の玉手箱」

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-540
【指定番号】00243-00
【種別】工芸品
【指定名称】浮線綾螺鈿蒔絵手箱
【ふりがな】ふせんりょうらでんまきえてばこ
【員数】1合
【時代・年】鎌倉時代
【寸法・重量】総高23cm、蓋高6.6cm、身高16.5cm、縦36.1cm、横26.1cm
【所有者】サントリー芸術財団
【国宝指定日】1964.05.26
【説明】この手箱は金粉をこまかく一面に蒔き、浮線綾文の螺鈿を散りばめ、蓋裏には梅、松、藤、桜、菊など数多くの四季の花を細緻な線で描きつめている。この手箱は、力強い形姿と前面に施した螺鈿の意匠とが美事に調和して格調高く、蓋裏の花卉蒔絵の整緻な技法にも鎌倉時代蒔絵のすぐれた特色がよく窺われ、三島大社の国宝梅蒔絵手箱や小倉家の国宝片輪車蒔絵螺鈿手箱と共にこの種の遺品中屈指の優品と云ってよい。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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