国宝『金銅墨床』
明治11年に法隆寺から皇室に献納された宝物の1点で、現在は東京国立博物館の法隆寺宝物館で展示されている。 同じく国宝の『金銅水注(水滴)』『金銅匙』と硯とで一式とされていた。
墨床は墨台とも呼ばれ、すりかけの墨を乗せておく台として使われた。 墨を置く上部は唐草風の花になっており、軸の部分は中は空洞で周囲には植物の茎の模様が彫られている。 土台部分も上部のような花模様が彫られている。
寺伝によると聖徳太子が法華経の注釈書を書いたときに使用されたということだが、製作年代は奈良時代だとみられる。 日本製として国宝に登録されているが、大陸で作られた可能性もある。
この国宝を観るには
法隆寺宝物館の2Fで常設展示されている。
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-543
出典:国指定文化財等データベース 一部抜粋
【指定番号】00245-03
【種別】工芸品
【指定名称】金銅墨床/(法隆寺献納)〉
【ふりがな】こんどうぼくしょう
【国】日本
【時代・年】奈良時代
【重文指定日】1957.06.18
【国宝指定日】1965.05.29
【説明】今回の指定は法隆寺献納の旧御物に一つの重点を置いたので、工芸品も国宝四件のうち三件がそれである。墨床以下三種より成るこの文房具は、聖徳太子が三経義疏執筆の際使用されたという寺伝があるが、制作はそれより下る奈良とみとめられる。小形の器ながら意匠、技法ともに優れた類例の少ない作品である。
鑑賞ログ
東京国立博物館の法隆寺宝物館に常設展示してある。 墨台と書いてあるが何に使うのか分からなかったが、調べるとすりかけの墨をここに置いておくものらしいです。