国宝『金銀字一切経(中尊寺経)』
中尊寺経は、平安時代後期に東北地方で勢力を持った、藤原清衡(きよひら)・基衡(もとひら)・秀衡(ひでひら)の3代によって、天治3年(1126年)に創建された中尊寺に奉納された供養経。 経巻の奥書のうち、最も古いものは永久5年(1117年)で、中尊寺の建立よりかなり前から準備されていた。
金字と銀字が一行ずつ交互に書かれた経巻類は、初代清衡の発願によるもので、大部分が中尊寺から流出し高野山金剛峰寺にその大部分である4,296巻が伝わる。 中尊寺には15巻だけが残り、観心寺に166巻、東京国立博物館に12巻、その他少数が分蔵されている。 漆塗の経箱315合が、附指定されている。
この国宝を観るには
高野山には、金剛峯寺や子院に伝来する宝物を収蔵・展示する「霊宝館」があり、数か月ごとに展示替えがある。 中尊寺経は巻数が多いので、比較的観られる機会が多い。
公開履歴
2024/10/19~2025/1/13 高野山 霊宝館「高野山と世界遺産」
2024/7/20~10/14 高野山 霊宝館「高野山の名宝」
2024/4/20~6/2 高野山 霊宝館「金剛峯寺-その成立と宝物」
2024/1/20~4/14 高野山 霊宝館「密教の美術」
2023/2/4~3/19 奈良国立博物館「珠玉の仏教美術」
2022/10/15~2023/1/15 高野山 霊宝館「仏を護る入れ物」
2022/8/30~10/10 高野山 霊宝館「高野山の名宝~数字と高野山~」
2021/8/3~10/3 高野山 霊宝館「高野山の名宝」
2021/4/3~4/25 大阪市立美術館「豊臣の美術」
2021/2/16~3/21 奈良国立博物館「珠玉の仏教美術」
2020/12/12~2021/4/11 高野山 霊宝館「密教の美術」
2020/7/11~9/27 高野山 霊宝館「如来―NYORAI―」
2020/4/18~7/5 高野山 霊宝館「ほとけさまと動物たち」
2020/1/13~4/12 高野山 霊宝館「密教の美術」
2019/1/16~2/17 奈良国立博物館「珠玉の仏教美術」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-595
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00052-00
【種別】 書跡・典籍
【指定名称】金銀字一切経〈(中尊寺経)/〉
【ふりがな】きんぎんじいっさいきょう
【員数】4296巻
【時代・年】平安時代
【附指定】漆塗経箱315合
【所有者】金剛峯寺
【国宝指定日】1951.06.09