千手千眼陀羅尼経残巻(天平十三年七月十五日玄昉願経)[京都国立博物館]

千手千眼陀羅尼経残巻(天平十三年七月十五日玄昉願経)[京都国立博物館]

国宝『千手千眼陀羅尼経残巻(玄昉願経)』

天平13年(741年)の盂蘭盆会に書写させた「千手千眼陀羅尼経」1,000巻のうちの1巻で、現存する唯一の巻。 東大寺の寺史「東大寺要録」に「七月十五日、玄昉僧正発願、書写供養千手経一千巻」とあり、存在は知られていたが長らく現物はなく、本巻の発見によって実在が確認された。

巻首がないので「残巻」とされ、109行が現存している。 奈良時代らしい端正な楷書で書かれた経巻で、書写は写経生によるもの。 文中に、平安時代後期に加えられた、ヲコト点・声点・仮名があり、資料としても貴重。

玄昉のこと

奈良時代の法相宗の僧侶で、学問僧として霊亀2年(716年)から天平7年(735年)まで入唐し、玄宗皇帝から紫衣を許される。 経論5000巻以上や仏像を携えて帰国した後は、僧正の位を授かり、橘諸兄や吉備真備らと宮中で権勢をふるう。 反対勢力の藤原広嗣による乱が起き、乱後に藤原仲麻呂らが台頭すると、筑紫の観世音寺に左遷され、同地で亡くなる。

この国宝を観るには

京都国立博物館で行われる特別展や、通常展の「名品ギャラリー」に出展されることがあり、数年に1度程度は公開される。

公開履歴

2020/4/11~5/31 京都国立博物館「聖地をたずねて

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-621
【指定番号】00081-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】千手千眼陀羅尼経残巻(天平十三年七月十五日玄昉願経)
【ふりがな】せんじゅせんげんだらにきょうざんかん
【員数】1巻
【時代・年】天平13年(741年)
【所在地】京都国立博物館
【国宝指定日】1952.03.29

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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