国宝『日本書紀神代巻 上下』
日本最古の歴史書「日本書紀」の古写本で、全30巻で構成される内の、第1・2巻にあたる「神代巻」の上下で、神話時代が書かれている。
日本書紀の写本にはいくつかの系統があり、この「吉田本」は占いを家業とした「卜部家」に伝わった系統で、後に卜部家が姓とした吉田から、吉田本と通称される。 奥書に、弘安9年(1286年)にト部兼方によるものと書かれており、本文と同じ筆跡のため、本文も兼方の書写とされる。 漢文を読むための補助記号である「訓点」が朱で書き入れられ、紙背には諸説が書き込まれている。
この国宝を観るには
所蔵する京都国立博物館で、数年に1度程度は公開される。
公開履歴
2021/2/4~2/28 京都国立博物館「日本書紀」
2019/2/5~3/10 京都国立博物館「豊臣秀吉と後陽成天皇」
2017/7/25~9/3 京都国立博物館「至高の書跡」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-620
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00080-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】日本書紀神代巻〈上下/(吉田本)〉
【ふりがな】にほんしょきじんだいかん
【員数】2巻
【時代・年】鎌倉時代
【ト書】弘安九年ト部兼方奥書
【所在地】京都国立博物館
【国宝指定日】1952.03.29