国宝『馮子振墨蹟(画跋)』
馮子振(ふうししん)は中国・元時代の文人で、易元吉という画家が描いた「草虫図鑑」の画跋(書画の巻末に書き足すあとがき)として、絵の様子が素晴らしいことが書かれている。 絵画の部分は失われ、画跋のみが現存している。 横幅が1.2m近くある横長の掛軸で、これについては千利休がこの墨蹟の持ち主であった羽庵宛に、切断しない方が良いと助言する書状があり、附指定されている。 馮子振の墨蹟では、日本からの留学僧「無隠元晦」に描き与えた墨蹟『馮子振墨蹟 与無隠元晦詩』が国宝に指定されている。
この国宝を観るには
東京国立博物館に寄託されており、同館ほか国立博物館の特別展などで公開されるほか、鎌倉国宝館で常盤山文庫をテーマとした展覧会が開催されることもある。
公開履歴
2024/10/12~10/14 東京美術倶楽部「常盤山文庫名品撰」
2023/8/29~9/24 東京国立博物館 東洋館「常盤山の文庫の名宝」
2022/10/8~11/6 京都国立博物館「京に生きる文化-茶の湯-」
2022/2/1~2/27 東京国立博物館「没後700年 趙孟頫とその時代」
2018/6/9~7/16 鎌倉国宝館「常盤山文庫名品選2018 墨蹟の精華」
2017/10/11~10/29 京都国立博物館「国宝」
2017/5/9~6/4 東京国立博物館「茶の湯」
2016/6/7~7/18 鎌倉国宝館「常盤山文庫名品展2016 国宝の墨蹟」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-649
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00116-00
【種別】書跡典籍
【指定名称】馮子振墨蹟〈画跋/〉
【ふりがな】ふうししんぼくせき
【員数】1幅
【国】中国
【時代・年】元時代
【附指定】千利休添状(正月六日)1幅
【所有者】常盤山文庫
【国宝指定日】1952.11.22