国宝『南海寄帰内法伝』
唐時代の中国で「金光明最勝王経」等の漢訳を行った僧「義浄(ぎじょう)」は、戒律を探求して海路でインドに渡り、ナーランダ僧院での修行や各地の仏塔を巡礼するなど、20年以上を海外で過ごした。 この『南海寄帰内法伝』は「大唐南海寄帰内法伝」や「南海寄帰伝」とも呼ばれ、滞在の後半にインドや東南アジア諸国を様子を書き記して長安に送ったもので、当時のインドや東南アジア各地の僧や戒律について書かれている。 玄奘三蔵の「大唐西域記」と共に、7世紀頃のインドやアジアを知る上で貴重な資料とされ、これは現存最古の写本である。
この国宝を観るには
天理大学に附属する天理図書館が所蔵しており、天理市にある「参考館」や東京の「天理ギャラリー」といった展示施設で公開されることがある。
公開履歴
2022/10/25~11/28 天理参考館「中国古典名品展」
2022/5/15~6/12 天理ギャラリー「中国古典名品展」
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-691
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00171-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】南海寄帰内法伝〈巻第一、第二/〉
【ふりがな】なんかいききないほうでん
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】奈良時代
【所有者】天理大学
【国宝指定日】1953.03.31