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国宝-書跡典籍|古今集巻第十九残巻(高野切)[前田育徳会]

国宝DB-書跡・典籍

古今和歌集のこと

平安時代の初期に、醍醐天皇の勅命で編纂された和歌集で、20巻に千を超える和歌が集められた。 紀友則・紀貫之・凡河内躬恒・壬生忠岑が選者となり、春夏秋冬や内容によって分類されている。

選者4名や六歌仙の作を含む短歌が大多数を占めるが、数首の長歌や選者による序文が付く。 おおらかと評される万葉集に比べて、修辞や技巧を使った優美な歌が多い。 後世にも大きな影響を与え、各時代に数多くの写本が作られた。

現存する最古の写本は「高野切」で、完本が3巻(全て国宝)と断簡がある。 高野切の通称名は、豊臣秀吉が所有していた断簡が、木喰応其(もくじきおうご)という高野山の僧を通じて高野山に伝来したことによる。 

国宝『古今集巻第十九残巻(高野切)』

「高野切」の伝承筆者は紀貫之だが、実際は3名の人物が巻ごとに書いたと考えられており、この19巻は18巻と同じ筆者によるもので、便宜的に第三種と呼ばれている。 筆者については諸説あり、特定に至っていない。 高野切は4件が国宝に指定されているが、他の3巻は完本で、残巻で国宝に指定されたのは本品のみである。

この国宝を観るには

前田育徳会の収蔵品は石川県立美術館などで公開されることがあるが、公開される機会は少ない。

公開履歴

2023/9/16~11/26 石川県立美術館 名品コレクション

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-722
【指定番号】00207-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】古今集巻第十九残巻(高野切)
【ふりがな】こきんしゅうまきだいじゅうきゅうざんかん
【国】日本
【時代・年】平安時代
【員数】1巻
【所有者】前田育徳会
【国宝指定日】1955.02.02

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
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