宋版とは
日本の平安後期~鎌倉時代頃に相当する、中国の「宋」時代には、印刷の技術が発達して非常に多くの出版物が印刷される。 この時代に印刷された出版物が「宋版」と呼ばれている。 木版だがクオリティが高く、日本にも数多く入ってきており、寺院や文庫などに伝わっている。
尚書とは
「尚書」は「書経」とも呼ばれ、四書五経の五経の1つにも数えられる。 中国の歴史を記したものを、孔子が編纂したといわれ、儒教の重要な経典にも数えられる。 昭和や平成をはじめ、日本の元号のいくつかはこの書から採用された。 長い歴史の中で、原書が失われた時期も長く、いくつかの版が伝わっている。 その他の国宝に指定されたは、東京国立博物館には唐時代に写本された『古文尚書』などがある。
国宝『宋版尚書正義』
「正義」とは注釈のことで、尚書について書かれた注釈書。 南宋時代に発行され、全8冊が全てそろっている貴重な資料。 室町時代の管領で、足利学校を再興した「上杉憲実」が寄進したと、記されている。
この国宝を観るには
所蔵している足利学校の特別公開で公開される場合がある。 通常の足利学校では、複製が常時展示されている。
公開履歴
2023/11/10~11/26 足利学校遺蹟図書館「元号」
足利学校の国宝
宋刊本文選(金沢文庫本)
宋版周易注疏
宋版尚書正義 ※このページ
宋版礼記正義
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-730
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00216-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】宋版尚書正義
【ふりがな】そうはんしょうしょせいぎ
【時代・年】南宋時代
【ト書】上杉憲実寄進記
【所在地】足利学校遺蹟図書館
【国宝指定日】1955.06.22