賢愚経 残巻(大聖武)[東京国立博物館]

賢愚経 残巻(大聖武)[東京国立博物館]

大聖武とは

奈良時代の有名な写経で、聖武天皇が直筆で写経をしたという伝承があり、当時の他の写経より文字が大きかったので「大聖武」と通称される。 実際の筆者は、写経生などではないかと考えられている。 大聖武は非常に珍重され、古筆名筆を貼り交ぜる「手鑑」の巻頭に貼られ、有力者のステータスにもなっていた。

描かれている経典は「賢愚経(けんぐきょう)」で、名前の通り賢者と愚者のことと、その因果や輪廻について説かれている。 料紙は、当時一般的に写経に用いた黄麻紙ではなく、荼毘紙(だびし)という檀(まゆみ)から作られた白い料紙が使われた。 字粒も、当時の標準では1行あたり17文字だったが、大聖武は1行が12~13字の大字で書かれた贅沢なものであった。

国宝『賢愚経 残巻』262行

仏教的な視点での、賢者愚者について書かれた69話で構成される「賢愚経」の内、「波斯匿王女(はしのくおうじょ)金剛品 第八」「金財因縁品 第九」「華天品 第十」「宝天品 第十一」と、一部の残簡で構成されている。 

国宝『賢愚経(大聖武)残巻』東京国立博物館
国宝『賢愚経(大聖武)残巻』東京国立博物館

国宝に指定された『大聖武』

1951年指定 賢愚経 巻第15[東大寺/奈良]
1956年指定 賢愚経残巻3巻[前田育徳会]
1957年指定 賢愚経 残巻[東京国立博物館]※このページ
1964年指定 賢愚経 残巻[白鶴美術館]

この国宝を観るには

東京国立博物館で数年に1度は公開される。 国宝の大聖武4件の中では、この巻が一番公開される機会が多い。

公開履歴

2019/2/5~2/24 東京国立博物館「顔真卿‐王羲之を超えた名筆
2018/1/30~3/11 東京国立博物館
2017/7/11~ 8/20 東京国立博物館
2014/3/25~5/6 東京国立博物館

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-748
【指定番号】00233-00
【種別】書跡・典籍
【指定名称】賢愚経残巻(大聖武)二百六十二行
【ふりがな】けんぐきょうざんかん
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】奈良時代
【所在地】東京国立博物館
【国宝指定日】1957.02.19

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

※このページの画像は「研究情報アーカイブズ」のものを使用しています。

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