国宝『羯磨金剛目録』
天台宗の開祖でもある伝教大師最澄が、唐留学から日本に帰国する際に請来した仏具などを、延暦寺に納めた時の目録で、最澄の自筆で書かれている。 巻頭部分を焼失しており、現存するものが「羯磨金剛」で始まるので、この名前で呼ばれている。
紙を何枚か継いでおり、全面に延暦寺の旧名である「比叡寺」の印が押されている。 巻頭の「羯磨金剛」の他に「如意」や「念誦」などが載っており、一点ごとに「弘仁二年七月十七日 最澄永納」と書かれている。 現行の文化財保護法による第一回の指定で国宝に指定されている。
この国宝を観るには
東京国立博物館に寄託されているので、国宝室などで数年に1度は公開されるほか、展覧会に出展されることもある。
公開履歴
2024/11/2~12/1 比叡山 国宝殿「比叡山と平安京」
2022/3/1~3/21 九州国立博物館「最澄と天台宗のすべて」
2021/10/12~10/31 東京国立博物館「最澄と天台宗のすべて」
2019/4/9~5/12 東京国立博物館 国宝室
2018/2/10~3/11 九州国立博物館「王羲之と日本の書」
2016/6/28~8/7 東京国立博物館 国宝室
文化財指定データ
【台帳・管理ID】201-797
出典:国指定文化財等データベース一部抜粋
【指定番号】00023-00
【種別】古文書
【指定名称】羯磨金剛目録〈伝教大師筆/弘仁二年七月十七日〉
【ふりがな】かつまこんごうもくろく
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】弘仁2年(811年)
【作者】伝教大師
【国宝指定日】1951.6.9
鑑賞ログ
2019年5月
東京国立博物館 国宝室
指定名の「羯磨金剛~」は、完全には残っていない目録の最初が「羯磨金剛~」で始まるから、と調べてから行ったけど、残っているのは本当に少しだけ。 1つ1つに日付や「最澄永納」と書いてある。