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国宝-古文書|慈恵大師自筆遺告[蘆山寺/京都]

国宝DB-古文書

慈恵大師(元三大師)良源のこと

良源(りょうげん)は近江出身の僧で、比叡山で修業した後に、奈良の大寺で論議を行うと名声を得て、平安時代中期には天台座主をつとめた。 火災で焼失した堂宇の再建に尽力し、比叡山中興の祖と呼ばれ、比叡山横川地域にある「四季講堂(元三大師堂)」は良源の住居跡であったといわれる。

良源は、元月(1月)3日に亡くなったので、元三大師の名でも親しまれ、今は多くの寺院や神社で引ける「おみくじ」は元三大師が始めたとする説がある。 おみくじやお札に描かれることがある鬼は、疫病が流行ったときに、良源が鬼の姿になって疫病神を追い払った姿で「角大師」と呼ばれ、疫病除けや厄除けの御利益があるとされる。

参考:重要文化財「慈恵大師良源座像」金剛輪寺
角大師(元三大師)

国宝『慈恵大師自筆遺告』

天禄3年(972年)に病を得た良源が、自身の没後のことを詳細にわたって弟子に示した自筆の遺言状で、19枚の紙を継いで継ぎ目には花押が書かれている。 良源の自筆として貴重なものだが、当時の延暦寺の規模や実態を知るうえでも貴重な資料である。 室町時代に書かれた日記などの資料には、当時すでに蘆山寺が所有していたことが記録され、現在まで同寺に伝わっている。 この遺告は良源が61歳の時に書かれたものだが、書いた後に病は癒え、天元4年(981年)には行基に次ぐ史上2人目の大僧正の位を与えられている。

この国宝を観るには

東京国立博物館に寄託されているため、蘆山寺で観ることはできない。 国立博物館での特別展や国宝室で数年に1度は公開されている。

公開履歴

2022/5/3~5/22 京都国立博物館「最澄と天台宗のすべて
2022/3/1~3/21 九州国立博物館「最澄と天台宗のすべて
2017/8/8~9/3 奈良国立博物館「源信 地獄・極楽への扉」
2016/6/14~7/24 東京国立博物館 国宝室
2013/10/8~11/10 東京国立博物館 国宝室

文化財指定データ

【台帳・管理ID】201-802
【指定番号】00028-00
【種別】古文書
【指定名称】慈恵大師自筆遺告〈天禄三年五月/〉
【ふりがな】じえだいしじひつゆいごう
【員数】1巻
【国】日本
【時代・年】972年
【所有者】廬山寺
【国宝指定日】1964.05.26
【説明】比叡山中興の祖と仰がれる慈恵【じえ】大師良源(九一二?九八五)が、弟子の尋禅に後事一切を託した自筆の遺告【ゆいごう】状で、六十一才の天祿三年(九七二)五月、病苦をしのんで執筆された。叡山各塔の堂舎、諸国の庄園をはじめ、法文、道具等の譲与を示し、かつ歿後の葬送、追福にも細かい指示を与えているが、これを通して当時の延暦寺の規模や勢力をうかがいうる点でも重要な史料である。

出典:国指定文化財等データベース一部抜粋

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